アルバート・フィッシュ (アメリカ)
【1870 ~ 1936】
≡ フィッシュの発言の数々 ≡
「特に生きる事にも死ぬ事にも興味がない」
「惨めさと苦痛は犯罪の良い肥やしになる」
「自分でなくても良かった。人が鞭打たれるのを見るだけでも私は快感を得る事が出来た」
「あなた方がいかに私に後悔をさせようとしても無駄だよ。どんな言葉を聞いても私は後悔をしそうにないんだ」
「私はグレースを貧し過ぎる悲惨な境遇から救う為に殺した」
「変質の深淵を知らずにそれを批判する資格はない。変質とは人生の違う断面を体験させてくれる特効薬なのだ」
「心から私を叩いて欲しい。板でも釘でも結構です。私を罰して下さい。あなたの奴隷になりたいのです」
「身体を痛めつけてもらうと、何か素晴らしい手応えが身体を突き抜けるんだよ。キリストの受難を越えなくては」
「背骨の内側にも刺したし陰嚢自体にも1本突き刺した。その痛さといったらとても正気じゃいられなかった。だが、初めは刺してもすぐに引き抜いていたが、深く刺せば刺すほど快感が強くなる」
「私はいつも他人に苦痛を与え、また他人が私に苦痛を与えてくれる事を望んでいました。苦痛を受け入れる事は何であれとても楽しい。同時に苦痛を与えたいという欲望が膨らんできた」
「私はどんな時でも子供を憎く思った事など1度もないんです」
∽ 総評 ∽
『Moon Maniac』、『Gray Man』、『Brooklyn Vampire』、『Werewolf of Wysteria』、『The Boogey Man』等、様々な呼び名で呼ばれたフィッシュ。
シリアルキラーを語る上でまず外す事の出来ないこの男は、今から100年近く前にも関わらず、現在でもその詳細が伝わり、広く知れ渡っている。
殺人鬼に全く興味のない人でも彼の名前くらいはもしかしたら聞いた事があるかもしれないと思える程、その存在は一際異彩を放っている。
個人的には「変質者」という点に限ってはフィッシュの右に出る者はいなく、フィッシュ以上の存在はあり得ない。
ロシアが誇るシリアルキラー、アンドレイ・チカチーロもフィッシュに匹敵する変態ぶりだが、チカチーロは自身を痛めつけるという行為には一切及んでいない。
そういう点を見てもチカチーロはフィッシュに及ばない。
フィッシュは自分を徹底的に痛めつけ、それを他人に強いた。
自分で痛さを知っている為、痛めつけた際、相手もどれくらい苦痛を感じているかよく熟知しており、まさに究極の快感をフィッシュはマスターしていたと言えよう。
フィッシュが犯行に及んでいた時代、同時期にドイツでゲオルグ・グロスマンやフリッツ・ハールマン、ペーター・キュルテンやカール・デンケ等の異常者が暗躍したが、時代背景というのも多少はあったのだろう。
殺人数に関して400人というのは誇張されている可能性が高いが、異常性や殺人数、存在感等総合的に見ても個人的にシリアルキラーの中でも1、2の存在と言え、人類的にみても究極の変態人間だと言える。
ただ、これほどの異常者であったフィッシュだが、自身の子供を強姦したり食べたり自分に行っていた変態行為をしたりする事がなかった。
他で事足りたというだけかもしれないが、その点だけはまともな人間だったと言える (自分自身を叩かせたりとやらせた事は決してまともではないが) 。
個人的に上記したフィッシュの発言の中で最も衝撃を受けた
「変質の深淵を知らずにそれを批判する資格はない・・」
という事は私にもフィッシュを批判する資格はないという事になりますね。
* 追伸 *
この度は5日間に渡りフィッシュを掲載してきました。
シリアルキラーに興味のある方でしたらフィッシュを知らない人はまずいないと思います。
見知った内容に5日間も長かったかもしれませんが、読んで頂き誠にありがとうございました。
明日からいつも通り掲載していきますので、よろしくお願い致します。
【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★★★★
・残虐度 ★★★★★★★★★★
・異常性 ★★★★★★★★★★
・特異性 ★★★★★★★★★★
・殺人数 400人以上
《犯行期間:1910年~1934年》
コメント
コメント一覧 (37)
今世界にいる60億超いる人間にこれほどの人間がいるのでしょうか?いたとしても、防犯カメラやDNA鑑定ですぐに捕まるでしょうが、想像するだけでも恐ろしい限りです。
究極の変態ですね。
フィッシュ以上の人間は恐らくいないと思いますし、これからも現れる可能性は低いでしょうね。
そうだけど、Wikipediaよりも正確にわかりやすく説明できる管理人のメンタルは間違いなく
強い。しかもかなりマイナーなものまで載ってるから驚きです。まあ犯罪白書等見てもとんでもない奴が埋もれてるのは事実だけどほとんど名もないマイナーな人物ですからね。しかし
フィッシュやルーカスを正月にドンと乗せるセンスもさすが。
昔はコリン・ウィルソンの「殺人百科」だったかな?分厚い本も読んでたな
事細かに詳細に書かれてるのが好きなので良かったです
以前から名前は知っていた殺人者なのですが色々な意味で度肝を抜く人物で、大変興味深く読ませていただきました。管理人様、五日間にわたる記事お疲れさまでした。
そこまで言って頂き少し照れ臭いですが非常に嬉しいですね。
文章だけでなくメンタルの部分も誉めて頂くなんて恐縮です。
基本的に他ではあまり掲載していない殺人鬼を載せるようにしていますので、フィッシュのような大物の場合は記念の時に掲載しようと思っています。
>はるさん
5日間も長過ぎてくどいかなと思っていたのですが、そう言って頂けると嬉しいですね。
『現代殺人百科』は私も以前読みました。
大変勉強になりましたね。
>悪趣味レディさん
仰る通りかなり特殊な珍しい存在だと思います。
私もフィッシュ以外知らないし聞いた事もありませんね。
長々と5日間にも及んでしまいましたが、そう言って頂き誠にありがとうございます。
>あさん
江戸時代の日本で拷問としてあったようですが、想像を絶する激痛のようです。
あらゆる痛みを快感に変える垣原でしたが、最期は「快楽としての痛み」を「危険信号としての痛み」が上回ってしまい初めて恐怖する、という結末を迎えました。
フィッシュは垣原の一歩先を行ってますね。実在の人物なのに、まさに「事実は小説より奇なり」ですね。
もし現代だったならSMパフォーマーとして名を馳せてたかも知れません
虐待行為は己だけにしてればよかったのに、他人にもそれを強いてた事を考えるとサディストの面もあったのかも?
まるでフィッシュを題材にしたかのような話ですね。
実際題材にしていたのかもしれません。
確かに、その人物は最後に恐怖を抱きましたが、フィッシュは自身が電気椅子で死ぬ事すら楽しみだと言った。
異常者もここまで来ると嫌悪感すら抱きませんね。
>よっしさん
そうですね。
究極のドM、しかも仰る通りドSでもある。
わけがわからないけど、そういう異常者もいるって事ですね。
爪の間に針を指すのと「歯医者」と呼ばれる拷問は、拷問耐久訓練を受けた特殊部隊員が泣き叫ぶ程痛い。そうです(´・c_・`)
アルバート・フィッシュは、本質的にマゾだと思っています。
「こんな酷いことをする私はどんな罰を受けるのだろう」と想像しているから快楽を感じているのであって、被害者に苦痛を与えコントロールする行為事態には、快楽を感じていない節が散見されるのが理由です。
究極の変態というのは、同意です。
人生や社会への怒りではなく、只管「被虐の快楽」を求めて犯罪を行ったという意味で空前絶後の犯罪者だと思います
「歯医者」という名前の拷問なんですね。
特殊訓練を受けた人ですら耐えられないというのはよっぽどですね。
私もサディストの部分よりマゾの方が強いように思えます。
私も空前絶後の変態人間だと思います。
管理人さん
書き方が悪かったですね。
「歯医者」 と、「爪の間に針」は別の拷問です。
「歯医者」には幾つか方法があって…。
モサド式は「ナイフで歯を抉り取る」そうです 。
他にも、歯にドリルで穴を開ける。ドリルで歯を潰し神経を傷つける。とか色々(´Д`|||)
いえ、よく読んだらわかりますね。
想像するだけで恐ろしいですね。
人間、残酷になろうと思えばとことん残酷になれるという事ですね。
中二病とかそういうのじゃなくて痛みを快感に変えたり出来る神経が羨ましい
さぞかし楽しい人生だったんだろうな
なるほど、そう言う考え方をすると確かに最高の人生ですよね。
ならゆる苦痛を快楽に昇華していたのですから。
私は一瞬でも痛みを感じるのは嫌ですが。
こんばんわ、お久し振りです。
お元気そうでなりよりです。
そう言って頂けると嬉しいですね。
海外のサイト等多くの資料に目を通し、まとめて掲載しました。
ふとした常識的な所に興味が湧くというのは、私もわかりますね。
これからもよろしくお願い致します。
彼ほど複数のパラフィリアを持つ人間はいないのではないかと思います。
両刀使いなのも精神構造の理解を困難にしてますね。
彼の犯罪心理はマゾヒズムが根幹にはあるのだと考えます。
彼のサディズムは彼のマゾヒズムを超えた行為ですが、きっと自分より弱い子供に自らでは味わえない(パートナーがいなかった)痛みを与えることで自らの苦痛にイメージを置き換えて快楽を得ていたのではと思います。
たらればになりますが、現代ならインターネットですぐに見つかり、自分が食われて死んでるかも知れませんね(笑)
妄想を語ってしまいましたが、次の記念はジェフリーダーマーやゲーシー、バンディー辺りですかね?
今後も楽しみにしております(^^)
私もフィッシュ以上の存在はあり得ないと思いますね。
フィッシュは確かにサドではありますが、マゾが根底にあるような気がしますね。
ダーマーやゲイン、バンディーはシリアルキラーの中でもかなり特別な存在思うので、いずれ掲載していきたいと思います。
これからもよろしくお願い致します。
フィッシュは脳内麻薬が出やすく、鞭打ちにより痛み→脳内麻薬分泌→快楽のパターンを幼少期から繰り返していたため脳が痛み=快楽と錯覚し、苦痛そのものを求めるようになった
これにより脳が快楽と別の事柄を結び付けやすくなり、拷問・殺人・食人等様々な性癖を持つようになった、つまり彼は調教によって作りあげられた変態ということなんじゃないかと思います
彼の性癖は一見理解不能に思えますが、『考えるな、感じろ』というようにノーマルな性癖の我々も苦痛を与えられた時や人に苦痛を与えた時に無理に自慰行為等をして快楽を感じるようにすると彼のような化物になるのかもしれません
彼の言う『変質の深淵を知る』というものはそういう事だと思います
なるほど、調教によって生み出された変態という事ですね。
それ相応の行為をうまく行うと、誰にでもそうなる可能性はあるのかもしれませんね。
ただ、誰もやろうと思わないでしょうし、そこに踏み込める時点で彼はとんでもない人間だとは思います。
>管理人さん
確かにそうですね
変態さと理性の無さを兼ね備えた化物は現代でもチラホラ見受けられますが、変態さという面で彼はそこらのシリアルキラーより頭一個抜けている印象です
サイコパスは200人に1人、性的サディストは100000人に1人と言われているので、単純計算で20000000人に1人の確率で化物がいる事になりますが、彼ほど多種多様な性癖を持った異常者は現代にいるかどうかも怪しいと思います(いて欲しくはないですが)
フィッシュは私も別格のような気はします。
他の殺人鬼ももちろん快楽によるものが多いですが、フィッシュの場合はそれを超えているというか別次元のような気がします。
その計算ですと2000万人に1人フィッシュに近い怪物がいるという事になり、単純に日本に6人くらいいる事になりますね。
恐ろしい話です。
アルバートフィッシュは私が連続殺人犯に興味をもったきっかけになった人物です。
というかこの写真を見たからなんですが、最初目がトカゲか蛇に合成してある写真だと思ったんです。でもよく見たら人間の目で、本当にこんな目を持つ人間がいるんだと思い、それから連続殺人をしてしまうような人間の内面に興味を持ちました。
私はこの人の写真を見てから生来犯罪者説を少し信じるようになりました。
この人のように常人には訳のわからない産まれながらの怪物は悲しいことに少なからず必ず居ると思います。
同じように怪物だと思う人物が何人もこのサイトでは紹介されていて、恐ろしいながら大変興味深く見させていただいております。
いつかやはり私が産まれながらの怪物だと思う一人、ジェフリーダーマーを紹介していただけたら嬉しいです。
それでは、長くなって申し訳ありませんでた。
こんにちは。
こちらこそコメント頂きありがとうございます。
フィッシュで興味を持ったという方は多いですね。
これだけの人物なので当然と言えば当然ですが。
目は異常な部分が特に出易いですね。
まるっきり出ない人物もいますが、完全に目がヤバいです。
生来というのは恐らくいると思います。
脳に元々ダメージを負っていれば、その可能性は高いと思います。
ダーマーは私が異常殺人鬼に興味を抱いたきっかけとなった人物で、いずれ掲載したいと思います。
苦痛を快感ととらえる心理が不思議で自分なりに調べたところ、Mの人は幼少期の虐待により「自分は罰せられなければならない」という強迫観念が無意識に芽生え、性的快感に対する欲求とそんな自分を罰したい欲求が結びついて苦痛→快感となり、罰を与えられて快感を得てしまった自分を罰し・・・とどんどんエスカレートしていくらしいです。
彼の「私を罰して下さい」「キリストの受難を越えなくては」という発言にはそんな欲求が感じられます。
そして重度のマゾヒストの中には罰を呼びこむために罪を犯す人もいるということで彼の常軌を逸した犯罪の裏にはそんな心理もあったのではないかと思います。
しかしそんな理由で400人以上を殺して食べるのはやはり狂人、人類史上でこれほど倒錯した人物は後にも先にもいないと思います。
読んで頂きありがとうございます。
なるほど、そういった事でなる可能性もあるのですね。
私もこれほどの異常者は今後生まれてこないと思います。
しかしその中身は究極の異常者でロリホモ
半端なショタコンやロリコンは子どもをさらって殺すことしかできないけど、こいつは害のなさそうな見た目で男女問わずさらって声に出して言えない様な想像を絶する変態行為を楽しみ、最後はディナーにする。
考えただけでもおぞましいですね。
そのくせ
「変質を深淵を知らないならそれを批判することは無理だ」
とも発言しているし
死ぬ前には
「電気イスは試したことないからわくわくしてくるよ」
と遺言を残しているから
普通の生活が無理なのは当然ですが、むしろドSでもドMでもある金字塔級の変態だからふしぎと悪い気分にはなりませんね。
究極の変態にしてこれ以上の人物は存在しえないですね。
私もこれほどまでいってしまうとむしろ嫌悪感というよりも何か圧倒的な存在感のように感じてしまいますね。
ある程度の変態はたくさんいますが、フィッシュのような大怪獣はもう2度と現れないと思います。
ゲイシーもチカチーロもシリアルキラーの中では超大物ですが、人としてはやっぱり小物。
バンディもかなり高名ですが、それでもフィッシュと比べたらまだまだ小人。
欲望に素直な上に表と裏の顔が分かりづらい大怪獣。
1年もたたないうちに大怪獣を処刑(退治)されているのはホッとしました。
いつも通りの怪獣支援者たちの的確な怪獣支援は怒りを通り越して笑いそうになりました。
私もそう思います。
サドマゾを高レベルで併せ持ち、あらゆる変態行為を平然と当たり前のようにこなす様は仰る通り笑えてきますね。
コイツでも爪の間の痛みには耐えられないって相当痛いんですね。
爪剥がれたり指ちぎれたりしても逃げ続ける犯罪者っていますけど激痛通り越してそうですね。ただ、同情することはできません。むしろそうまでして罪を逃れようとする態度が腹立たしく思います。
別格ですね。
逃げる事に必死でアドレナリン出てるのでしょうね。
当然同情なんて皆無ですよ。
ただの犯罪者ですからね。
フィッシュも快楽による脳内物質のおかげで我慢できた可能性がありますね。でないと針を体内に入れるなんて無理そうです。
そういえば、あのボニーとクライドのギャング達も銃撃されながらも逃げ続けてましたね。
また、ボニー・パーカーは自動車事故で足を大火傷し、骨まで見える程だったそう。しかも病院行かずにそのまま一年近く犯罪&逃走してたそうです。