身 長隠 (シン・チャンイン 中国)※写真左
【1976 ~ 】
身 昌平 (シン・チャンピン 中国)※写真右
【1984 ~ 】
身長隠と身昌平の身兄弟は中国・河南省で生まれた。
身兄弟の家は農業を営んでいたが、とても裕福とは言えなかった。
身兄弟は甘粛省の省都蘭州市に移動し、そこで自動車部品事業の仕事を始めた。
だが、会社はすぐに倒産してしまい、金銭的に苦しくなった身兄弟は精神的にも追い詰められ、破綻をきたした精神は殺人という最悪の行動に出る。
身兄弟による最初の殺人は、1999年9月であった (詳細は不明) 。
2003年6月、身兄弟は姚房 (ヤオ・ファン ♀) という売春婦を拉致すると、銀行口座の暗証番号を脅して聞き出す。
暗証番号を聞き出した身兄弟は、要済みとばかり姚房の首を絞めて殺害し、その後、死体をバラバラにして捨てた。
同年11月、身兄弟は李春玲 (リー・チュンリン ♀) を拉致する。
しかし、身兄弟は李をより多くの犠牲者を殺害する為に利用しようと考え、殺させず自分たちの犯罪に加担するよう脅した。
李は渋々従ったが、身兄弟は李を散々利用した後、最後は殺すつもりだった。
数日後、李は身兄弟に促され、売春婦を連れて来る。
そして、身兄弟は売春婦を殺害すると、死体を解体した。
その後、死体を硫酸に入れて溶かし、余った部位はトイレに捨てた。
また、身兄弟は犠牲者の腎臓を取り出し、生で食べた。
その後、身兄弟は3人殺害した後、身兄弟と李は山西省太原市に移動する。
2004年4月、趙 (ヂャオ) という売春婦を拉致すると、趙を刺して硫酸の入った樽に入れようとする。
すると、趙は一瞬の隙を見て逃走に成功し、そのまま警察に駆け込んだ。
すぐに警察が駆けつけると、そこには李だけがおり、身兄弟はすでにいなかった。
李はその場で逮捕された。
身兄弟は安徽省合肥市・内モンゴル自治区包頭市、河北省石家荘市と移動を重ね、それぞれの場所で殺人を繰り返した。
同年8月、身兄弟は石家荘市で逮捕される。
警察が身兄弟の家を家宅捜索すると、現金や宝石、キャッシュカードを見つけた。
また、バラバラにされ硫酸に浸かっている多くの死体を発見した。
逮捕された身兄弟はこれまで12人 (女性11人、男性1人) を殺害した事を認めた。
2005年9月2日、身兄弟と李には死刑が言い渡された。
この身兄弟は中国の犯罪史上最も悪名高い兄弟と呼ばれている。
∽ 総評 ∽
会社が倒産し、困窮した事により殺人を始めた身兄弟。
その動機としては身勝手極まりなく救いようがない。
身兄弟は中国の犯罪史上最も悪名高い兄弟と呼ばれている。
兄弟での殺人というと、以前紹介したわずか7ヶ月足らすで11人殺害し、近隣を恐怖に陥れたブライリー兄弟や、凌辱の限りを尽くして4人殺害したレジナルドとジョナサンのカー兄弟がいるが、兄弟で協力して殺人を行うというのは基本的には珍しい。
身兄弟の非情な所は、自身達が犯罪を行うだけでなく、女性を拉致して利用した所だ。
しかも、その女性を散々利用した挙げ句、殺そうと考えており、その発想は鬼畜の中の鬼畜と言える。
また、身兄弟は殺すだけでなくカニバリズムも行っており、完全な快楽殺人鬼であった。
しかし、中国の死刑判決確定から執行までのスピードはこれまで紹介してきている通り、日本やアメリカとは比べものにならないくらい早いが、今のところ身兄弟は執行されていない。
これは何らかの圧力がかかっていると考えてもおかしくないだろう。
ただ、李に至っては身兄弟に脅されてやむを得ず犯罪に加担しただけなのに、死刑というのは余りに重い気がする。
【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★★☆☆
・残虐度 ★★★★★★★☆☆☆
・異常性 ★★★★★★★★☆☆
・特異性 ★★★★★★★★☆☆
・殺人数 12人
《犯行期間:1999年9月~2004年4月》
コメント
コメント一覧 (14)
以前、知人の中国人に話を聞いた事があるのですが、その方は死刑の執行の早さに反対していました。
全体的にはどうなのかわかりませんが、さすがに冤罪も多いと思うので、執行の早さをあまりよく思っていないのでしょうか。
そうなんですよね。
以前も言いましたが、中国のシリアルキラーに共通してるのが、「貧困」というキーワードですね。
もちろん全部が全部ではないですが、ほとんどが相手から金品を奪ったりしている場合が多いです。
実際多いようですね。
情に流されるようでは上には立てませんからね。
必然的にサイコパスな人間が成れるような気がします。
映画の「悪魔のいけにえ」が思い浮かびました。
((((;゜Д゜)))
生物界では共食いというのはそれほど珍しくはないので、そんなに不思議な事ではないのかもしれません。
ただ、人間の場合は脳に障害でもない限り普通は人を食べようとは思わないですからね。
ロスチャイルド家のオカルトパーティ、確かに凄いですね。
お金持ちの考える事は理解出来ないです。
再審請求とか出来ないのでしょうか?
しかし、このバカ二人、営利殺人⇨快楽殺人⇨カニバリズム、とだんだんと犯行がエスカレートしていますね。
もし逮捕されていなかったら、次はどんな犯罪に手を染めていたのかと思うと身の毛もよだちますね。
なんだかよくわからない国ですね。
あと、犯行については中国独特の過剰な残虐性があって、これはもう兄弟揃って狂ってるとしか思えません。
最悪な相乗効果ですな。
死刑執行の異常なスピードを誇る中国が、未だに執行していない所をみると、もしかしたら再審とかされてるのかもしれませんね。
仰る通り捕まって良かったですよ。
これ以上何をしでかすかわかったもんじゃないですからね。
>SAXONさん
遅いですね。
無駄に早い中国らしくないですよ。
本当によくわからない国ですね。
中国のシリアルキラーは仰る通り過剰な残虐性があります。
信じられないくらいの事を淡々と実行する人間多いですからね。
身兄弟は犠牲者の腎臓を取り出し、生で食べた。
自分達は一番良いところを食べた。という感じですかね?
東アジア一帯で、人肉は薬として食べられてきたという歴史があります。
干し肉にしてから丸薬にしてたりしたんですが、生肉は薬効が高いという考えがありまして。
日本でも、昭和のはじめの頃まで度々人肉食事件が報じられていました。
生の人肝は癩病に効くとかですね。
腎臓は滋養強壮、勢力増大。とかだった記憶が…。
中国各地を転々として殺人を犯していた男達が捕まった。殺した人の肉や肝の一部をを食べていたが、人身売買グループを通じて売り捌いていた可能性がある。という記事を読んだ記憶がありますが、この兄弟だったのでしょうか。
そうかもしれませんね。
良い所は自分達で食べたいと考えても不思議ではありません。
中国は以前は人肉を普通に食べてましたからね。
史書にも普通に載ってます。
共食い自体は生物界では不思議な事ではないので、人が他人を食べるのもおかしな事ではないのかもしれませんね。
その記事興味深いですね。
仰る通りこの兄弟の事なのかもしれませんね。