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ウィリアム・ホルバート (パナマ)
【1979 ~ 】



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ローラ・リース (パナマ)
【? ~ 】



ウィリアム・ダタン・ホルバートは、1979年9月12日、アメリカ・ノースカロライナ州ヘンダーソンビルで生まれた。


2003年、ホルバートは地元ノースカロライナ州で結婚し、3人の子供をもうけた。

また、仕事は造園業を経営し、仕事も家庭も順風満帆に思えた。

しかし、夫婦生活が上手くいっていなかったホルバートは、離婚する事となる。

そして、離婚後、仕事も上手くいかなくなり、破産申請を申し込み、会社も倒産させてしまう。

子供たちは元妻に引き取られ、子供たちへの養育費や生活費を払えなくなってしまったホルバートは、金銭的にも精神的にも追い詰められていく。

この頃からホルバートは精神が破綻し始め、奇怪な行動を取り始める。

ホルバートはボディビルに打ち込むようになり、筋肉を鍛えステロイド剤を服用するようになった。

その後、ホルバートはローラ・ミシェル・リースと出会い結婚する。


大人しく物静かだったホルバートが、詐欺や窃盗等の罪を繰り返すようになり、全米6州から指名手配されるようになる。

その1つのワイオミング州ではパトカーとのカーチェイスを繰り広げ、追跡を振り切って逃走した事もあった。

この事で、ホルバートはアメリカの『最重要指名手配リスト (Most Wanted) 』の1人に名を連ねる事となる。


そして、ホルバートとリースはアメリカから逃げるようにコスタリカに移住し、その後、パナマに移住する。

ホルバート夫妻はパナマでホテルの経営を始める。

しかし、その裏ではホルバート夫妻は殺人を行うようになる。

夫妻が標的としたのは、経営者や資産家で、企業家を装い親しい間柄となると、財産や会社の経営権を奪い、要済みとなると頭を撃って射殺した。


2010年7月26日、ホルバートと妻リースが逮捕される。


同年7月29日、ホルバートはこれまでの殺人を自白した。

夫妻による犠牲者はわかっているだけでも6人で、その内、コスタリカで1人、パナマで5人殺害していた。

また、犠牲者はアメリカ人が多く、マイク・ブラウンとその妻と子供は、ホルバート夫妻と家族ぐるみの付き合いとなった後に殺害され、資産も会社もホルバート夫妻に奪われた。

ホルバートは表面上はとても親しみ易く、また、『Panama Human Rights (囚人の為の国際的人権組織) 』を運営し、社会貢献していた。


最後に逮捕されたホルバートが収監される前に地元のテレビ局の取材に対して答えた発言で終わりたいと思います。

「パナマの人々はとても親しみ易い。ここので生活は心地良いよ (と言って大笑いする) 」



∽ 総評 ∽

夫婦で財産や会社目当てに6人以上殺害したホルバート夫妻。

夫妻による殺人というのはこれまで何人も紹介してきたが、基本的にはどちらかが主体で行われる事が多い。

大抵が男性が主体になる事が多いが、このホルバート夫妻は詳細はないが夫妻両方とも積極的に行ってきたように思われる。

強盗殺人というのは殺人の中でも特に多く、珍しいという事はないが、このホルバート夫妻の珍しい所は金品だけでなく、会社や財産を丸ごと奪う所だ。

会社の経営権を奪う事でホルバート夫妻がどのような利益を得るのか詳しくわからないが、そのやり方は陰湿で救いようがない。

相手の懐に飛び込み、親しくなってから経営権等を奪って殺す (経営権を奪うので親しくならないと確かに無理だが) 。

経営者を狙ったというのは、もちろんその経営権を奪う為だが、自身が経営者として失敗した事で、会社を順調に経営している人間に対しての逆恨みという部分もあったのかもしれない。



【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★☆☆☆
・残虐度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
・異常性 ★★★★★★☆☆☆☆
・特異性 ★★★★★★★☆☆☆
・殺人数 6人以上

《犯行期間:2006年~2010年》