コーディ・レゲボコフ (カナダ)
【1990 ~ 】
コーディ・レゲボコフはカナダ・ブリティッシュコロンビア州セント・フォース・ジェームスで生まれた。
レゲボコフは裕福な家庭で育った。
そんなレゲボコフは両親に期待され、レゲボコフ自身もそれに答えるかのように何の問題もなく成長した。
レゲボコフはホッケーやスキー、スノーボードに興じ、週末には女の子とパーティーをする典型的な若者であった。
また、友人も多く、周囲の仲間たちにも好かれるスポーツマンでもあった。
2008年、レゲボコフは高校を卒業する。
その後、レゲボコフはアルバータ州で過ごした後、再びブリティッシュコロンビア州プリンス・ジョージに移動し、そこで整備士の仕事に就いた。
2009年10月9日、プリンス・ジョージで売春婦ジル・ステイシー・ストゥチェンコ (35歳♀) がこの日を最後に行方をくらます。
ジルには5歳の子供がいた。
同年13日、プリンス・ジョージ郊外の砂利採取場でジルの死体が発見される。
2010年8月31日から翌日の9月1日にかけて、売春婦ナターシャ・リン・モンゴメリー (23歳♀) か行方不明となる。
捜査を行うが、モンゴメリーの姿は発見出来なかった。
同年9月10日、売春婦シンシア・フランシス・マース (35歳♀) が行方不明となる。
マースの死体は同年10月、プリンス・ジョージの公園で発見される。
マースの死体は頭を銃で撃たれ、鈍器のようなもので殴られた痕があった。
また、マースの肩甲骨や顎、頬骨などが骨折しており、首にも怪我を負っていた。
同年11月27日、ローレン・ドン・レスリー (15歳♀) が殺害される。
レスリーの死体はフレーザー湖で見つかったのだが、レスリーは全盲の少女であった。
同日、新人警官が不審な車両を発見する。
その運転手がレゲボコフであったのだが、警官はレゲボコフを見て唖然とする。
レゲボコフの顔や足などに大量の血が付着していたからだった。
警官がその血について問うと、レゲボコフは狩猟の際、鹿をこん棒で殴った時に付いたものだと主張する。
しかし、警官が周囲を調べても鹿の死骸は見つからず、警官はレゲボコフを緊急逮捕した。
レゲボコフのDNAを採取すると、モンゴメリーの部屋から発見されたDNAと同じものである事が判明する。
証拠を突きつけられたレゲボコフは、これまでの殺人を認めた。
また、逮捕された際血だらけだったのは、レスリーの死体を捨てた直後だったからだと判明した。
レゲボコフはジルとモンゴメリー、マースら売春婦たちはコカイン中毒であり、レゲボコフはドラッグを餌に彼女たちを誘い出したと述べた。
レゲボコフの殺害動機だが、元々殺人に対して興味があり、それを実行した為に過ぎない事がわかった。
また、レスリーの死体が発見された場所により、レゲボコフは『Highway of Tears (涙のハイウェイ事件) 』の犯人とされた。
この事件は1969年から2011年の間、カナダ・ブリティッシュコロンビア州プリンスルパートのプリンスジョージを走るハイウェイ16 (約720km) で女性が16人から40人も殺害され、遺棄されるという痛ましい未解決事件であった。
しかし、レゲボコフは1990年生まれであり、仮に犯人の1人としても他にもいる事になる (他の有力な容疑者には以前掲載したボビー・ファウラーが挙げられている) 。
2013年、裁判でレゲボコフには4つの第一級謀殺で有罪判決が下され、最低25年は仮釈放の可能性がない終身刑が言い渡された。
レゲボコフは判決を不服として控訴した。
2014年9月21日、レゲボコフの控訴が棄却され、刑が確定した。
∽ 総評 ∽
殺人への衝動を抑え切れず、4人殺害したレゲボコフ。
レゲボコフは高校の時はスポーツ万能の優等生であり、友人たちとも交遊を広げ、将来有望な若者であった。
しかし、根底には殺人に対する興味と欲求を抱く異常者であり、それを早く実現したくてうずうずしていた。
詳細がない為レゲボコフがいつからそのような気持ちを抱いていたのかはわからないが、多分、幼少の頃からそうだったのではないかと思われる。
レゲボコフのように殺人に興味を抱く者は少なくなく、以前にも何人も紹介してきた。
レゲボコフは裕福な家庭に生まれたという事で、おそらく退屈な生活に辟易し、殺人という刺激に惹かれたのではないだろうか。
確かに家が裕福で望むものは何でも買い与えられ、緊張感のない生活を送る者にとって、殺人というのはこれ以上ない刺激に感じるのかもしれない。
『ウクライナ21』の3人も家庭が裕福であったが、虐待もダメだが過度な贅沢もよくない事を痛感させられる (もちろん大抵が大丈夫だろうが) 。
【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★☆☆☆
・残虐度 ★★★★★★☆☆☆☆
・異常性 ★★★★★★★★☆☆
・特異性 ★★★★★★☆☆☆☆
・殺人数 4人
《犯行期間:2009年10月9日~2010年11月27日》
コメント
コメント一覧 (8)
ありますね。
仰る通り罪の意識が薄いものばかりです。
虐待されて育つと前頭葉が萎縮すると言われていますが、裕福な生活も脳に問題を起こすのかもしれませんね。
かん様も仰ってますが、恐らくサイコパスなんだろうなと思います。
確かに表面上だけの薄っぺらい人間のように思えますね。
おそらく彼は仲良さそうに付き合っていた友人たちを見下していたと思います。
人間性の完全に欠落したサイコパスですね。
1 表面上は魅力的 口達者
2 自信満々
3 刺激を求める
4 慢性的に嘘をつく
5 ずる賢く人を操ろうとする
6 良心の異常な欠如
7 他者に冷淡
8 自分の行動を制御できない
9 衝動的
10 無責任
11 自分の過ちを決して認めない
12 寄生的な生活
13 性関係の乱れ
14 幼少期からの異常行動
15 現実的な長期にわたる目標がない
16 行動に対する責任が全く取れない
17 短い結婚期間、多数の離婚歴
18 青年期の非行
19 仮釈放の取消
20 犯罪面での多才ぶり
http://karapaia.com/archives/52164745.html
>レゲボコフはホッケーやスキー、スノーボードに興じ、週末には女の子とパーティーをする典型的な若者であった。
また、友人も多く、周囲の仲間たちにも好かれるスポーツマンでもあった。1
>殺人への衝動を抑え切れず 8
>元々殺人に対して興味があり、それを実行した為に過ぎない事3
>レゲボコフは判決を不服として控訴した。11,16
>仮釈放の可能性がない終身刑が言い渡された。19
>警官がその血について問うと、レゲボコフは狩猟の際、鹿をこん棒で殴った時に付いたものだと主張する。4
他にも当てはまる所があるけど、もうここまで。
ああ、恐ろしい。
私も以前読んだ事がありますね。
まあサイコパスの特徴は甚だ異常者に合致します。
恐ろしいのは表面上は魅了的な人間に見えるので、それで騙されて気づいたら手遅れという事ですね。
ところで、サイコパスの特徴、いくつか自分に当てはまってしまって焦ります。
仰る通りですね。
判決に不服って日本でもよくあります。
よくわからないのですが、自分のやった事に対して下された判決に不服って自分で勝手に「これくらいだろ」て考えてるって事ですよね。
それは何をもとに考えているのか聞いてみたいです。
サイコパス診断にいくつかあてはまるというのは普通だと思います。
どれにもあてはまらない人ってむしろいないのではないでしょうか。