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ウラジミール・マクハンキン (ロシア)
【1960 ~ 】



ウラジミール・アナトリエビッチ・マクハンキンは、1960年4月22日、ロシア・ロストフ州ゼルノグラツキーで生まれた。


マクハンキンの幼少時代は悲惨で、特殊学校に入学すると、そこで性的虐待を受けた。

精神的に歪んでしまったマクハンキンは、動物虐待を繰り返すようになる。

その後、マクハンキンは窃盗や強盗を行うようになり、児童に対する性的暴行により逮捕された。


1995年、マクハンキンはロストフ州シャフティで殺人を始める。

マクハンキンは女性や女の子を標的とし、拉致すると強姦した。

そして、殺害する前に拷問を行い、散々痛めつけた後、突き殺すか首を絞めて殺した。

また、犠牲者の1人13歳の少女に至っては、強姦した後、殺害し死姦した。

最後は死体をバラバラに引き裂き、火を放った。


こうしてマクハンキンは1996年の1年間で11人を襲撃し、9人を殺害した (2人は未遂に終わっている) 。

女性のほとんどが身体を切り裂かれており、拷問された痕があった。


逮捕されたマクハンキンは、殺害動機を女性に対する嫌悪だと述べた。

また、マクハンキンは以前、児童への性的暴行で刑務所に入った時、警官に対して恨みを抱き、40人の警官を殺害する計画を画策している事もわかった (殺害する警官のリストも見つかった) 。


裁判でマクハンキンは自身の行為に対して後悔の念が一切なかった。

また、マクハンキンは自身の殺人方法についてかの有名なロシアのシリアルキラー、アンドレイ・チカチーロから学んだと述べた。


1997年、マクハンキンには死刑が言い渡された。

しかし、後に減刑され終身刑となった。

刑務所に収容されたマクハンキンは、自身を思想家であり詩人だと主張し、詩をいくつも書いている。


最後に、裁判でマクハンキンがチカチーロについて語った言葉で終わりたいと思います。

「彼は弱虫だ。私は彼より冷静だ」



∽ 総評 ∽

女性ばかりを標的とし、9人殺害したマクハンキン。

ロシアはこれまで何人ものシリアルキラーを紹介してきたが、チカチーロを筆頭にカニバリズムやネクロフィリア等を得意としており、殺人鬼の中でも特に異常者が多い。

個人的にシリアルキラーが他のシリアルキラーと絡んだり関わったりする事に非常に興味が湧くのだが、このマクハンキンもかのチカチーロに影響を受けた。

確かに、チカチーロの犯行が発覚したのは1990年であり、すでに異常者となっていたマクハンキンが影響を受けたのも頷ける。

マクハンキンを殺害に導いたのは恨みや嫌悪であり、殺害動機としては最も感情的で単純なものだった。

他人に対して怒りや恨みを持った事がある人は多くいると思うが、ほとんどの人が理性が働き行動に起こす事はない。

それを平然と行えてしまうのは、やはり普通の神経ではなく、マクハンキンはかなり危険な存在だと言える。

また、チカチーロの影響を受けておきながら自身はチカチーロよりも優れていると自負するあたり、自信家で自己中心的な性格が伺える。

また、マクハンキンが殺害した女性や女の子の詳細が一切わからず、名前がわかっている犠牲者が1人もいない。

チカチーロは犠牲者がほとんど判明しており、その点は真逆であった。

マクハンキンはチカチーロを意識し、自身はチカチーロよりも優秀だと強調したが、チカチーロのような鬼畜殺人鬼と比べている時点で救いようがないと言えるだろう。



【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★☆☆☆
・残虐度 ★★★★★★★★☆☆
・異常性 ★★★★★★★★☆☆
・特異性 ★★★★★★☆☆☆☆
・殺人数 9人

《犯行期間:1995年~1996年》