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アマージート・サダ (インド)
【1998 ~ 】



インド・ビハール州ベグサライ出身のアマージートの家はかなり貧しい家庭であった。

父親は肉体労働者であり、ビハール州自体がインドの中でも最も貧困の地域とされていた (ビハール州に住む人の平均年収は日本円にしてわずか6万円) 。


2007年のある日、とある母親が眠っている赤ん坊を籠に入れ、ベグサライ村の小学校に預けた。

この村では少しの時間用事を足す際は、その間赤ん坊や幼児を学校に預けるというのは普通であった。

すると、その様子を見ていたアマージートは、母親の姿が見えなくなるのを確認すると、直ぐ様籠から赤ん坊を連れ去る。

そして、赤ん坊の頭を大きな石で叩き割って殺害した。

その後、アマージートは赤ん坊の死体を槌に埋めてその場を去った。

赤ん坊が連れ去られた事がすぐに判明すると、ベグサライの村人たちは口々に
「アマージートの仕業ではないか」
と囁き始める。

その理由は、実はアマージートはこの事件の前年2006年に、実の妹 (当時生後8ヶ月) と従兄弟 (当時生後9ヶ月) を同じように石で叩き頭を叩き割って殺害していたのだった。

しかし、アマージートの両親は、
「あくまでも身内で起こった事故」
として隠し、警察に届け出を出さなかった。

一家は家族2人の死より、世間体を気にしたのだった。

村人たちもその事を知っていたが、アマージートの家族に起きた事であり、自分達には害はないとして警察に通報する事はなかった。

だが、身内以外の赤ん坊を殺したとなればさすがに黙認する事は出来ず、警察に通報した。

警察はすぐにアマージートを警察署に連れて行くが、この時点ではまだアマージートが犯人だとは断定されておらず、日ごろの行いからあくまでそうではないかという予想であった。

しかし、警察署に着いたアマージートはあっさりと赤ん坊殺害を白状した。

更にアマージートは

「うん、前にも2人の赤ちゃんを殺したよ」

と声を震わせる事もなく、むしろ非常に得意気に話した。

また、この赤ん坊を狙った理由は不明で、警察は特に相手は誰でもよかったのではと考えていた。

この事件が世間に明るみになると、このわずか8歳の少年が1年間に赤ん坊を3人殺害し、遺体を隠してその犯行に対して後悔の念もなく堂々としている様は、インド全土を震撼させ唖然とさせた。

警察はアマージートの様子を
「口数が少ないがよく笑い、笑顔をよく見せている。しかも、ビスケットが欲しいとねだってくる」
と報道陣に話した。

アマージートには精神科医による診断が行われ、診断結果は「素行障害」だとされた (素行障害とは持続的に行う反社会的、攻撃的あるいは反抗的な行動パターンを特徴とし、年齢相応に社会から期待されるものを大きく逸脱している障害のこと。診断の基準となる行動は、過度の喧嘩、放火、窃盗、虚言、学校のずる休みや家出、所有物への破壊行為、反発的で挑発的な行動など) 。

また、精神科医はアマージートの脳の損傷を疑った。


裁判が行われたが、インドでは子供が殺人を犯しても死刑どころか3年以上の刑務所送りにもならなかった。

しかし、その代わり18歳まで児童更生施設に収容されなければいけなかった。

これによりアマージートは児童更生施設に収容された。


アマージートは『サマージット』と名前を変え、出所予定の今年2016年にはセラピーを受け続ける予定である。

このアマージートによる赤ん坊を殺しは、インド史上最も若い犯人による殺人事件であった (あくまで公式に確認されている中で) 。


最後に警察署に連れて来られ、赤ん坊殺害を白状した際のアマージートの言葉で終わりたいと思います。

「そうだよ、小学校で見つけた赤ちゃんを殺したよ。草むらの上に赤ちゃんを置いて顔を石でガンガン叩いたんだ」



∽ 総評 ∽

わずか8歳という年齢で3人の赤ん坊を殺害したアマージート。

しかも、妹と従兄弟を殺害した時は7歳であった。

子供による殺人というのは以前にも何人も紹介しており、特段珍しいという事はないが、わずか8歳でしかもいくら抵抗出来ない赤ん坊だといえ3人というのはかなりのものだ。

以前掲載したカール・ニュートン・マハンは6歳で犯行に及んでおり、それよりも若くはないが、頭を石で叩き割るという残忍性はマハンの比ではない (マハンは銃で1発で殺している) 。

では同じような残忍性では誰がいるかというと、『バルガー事件』のジョン・ブエナブルズ&ロバート・トンプソンだが、この2人ですら10歳であった (ただ、この2人の場合は相手が2歳でアマージートよりも執拗に残忍に殺している) 。

は精神科医により脳の障害を疑われたが、確かにこれほどの年齢でのここまで残忍な殺人を行うというのは、そうでないのかと疑ってしまう。

ただ、今年、アマージートは18歳となり外に出て来る事となる。

正直、マハンとは異なり、このアマージートの場合は治療ではどうしようもない気がする。

個人的には終身刑か何かで一生刑務所に入れた方がいいと思う。



【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★★★★
・残虐度 ★★★★★★★☆☆☆
・異常性 ★★★★★★★★★☆
・特異性 ★★★★★★★★★☆
・殺人数 3人

《犯行期間:2006年、2007年》