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ラーヤ (エジプト)
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サキナ (エジプト)
【? ~ ?】



1919年11月、エジプト・アレキサンドリアで若い女性の死体が発見される。

それから、女性の連続殺人が発生し、それは翌年の12月までの約1年間続いた。


1920年12月11日早朝、通行人が道に遺棄されていた女性の死体を発見する。

死体は見分けがつかないほど損傷しており、体の部位はことごとく切断されていた。

死体の傍に黒い布と白黒の縞模様の靴下があったが、被害者特定には至らなかった。


別の日、男性が水道管の仕事をしている時、床の下から女性の死体を発見する。

だが、この女性の死体が今まで発見された女性の中で唯一身元が判明する。

調査後、殺害された女性が姿を消した時、住んでいた家を貸していた人物の名が浮上する。

女性に家を貸していたのはラーヤとサキナという名の姉妹で、調査員はすぐに姉妹を訪ねた。

すると、姉妹はエジプト・アレキサンドリアで売春宿を5件経営しており、女性を次々と殺害しては遺棄していた事が判明する。

姉妹は売春の為に女性を募り、薬物を投与して金品を奪った。

そして、首を絞めて殺害し、死体を解体してバラバラにして遺棄していたのだった。

また、姉妹はそれぞれ結婚して夫がおり、その夫も姉妹の犯行に加担していたこともわかった。

姉妹の家からは少なくとも10体の死体が発見され、それらの死体は綺麗に並べて捨てられていた。


逮捕された姉妹及び夫2人の裁判が始まり、姉妹らの犯行の全貌が明らかとなった。

サキナは

「私は6人の女性の喉を自分自身で切りました。私による最初の犠牲者の名前はハネムという名前でした」

と話した。

2人目の犠牲者の女性は自分自身で売春をしにやって来た。

女性が足を怪我しており、このままでは売り物にならないと判断したサキナが薬を買いに出掛けた。

サキナが家に戻ると、その女性はラーヤにより床に引き摺られており、すでに死んでいた。

3人目の犠牲者は少女で、裕福な生活を約束するといって誘拐した。

そして、姉妹により無惨に喉を切られて殺害された。

また、他の犠牲者の1人は姉妹の夫らに腕と足を縛られ、姉妹が口を塞ぎ、喉を絞めて殺害された者もいた。

このように姉妹らによって17人の女性や少女が殺害されたが、アレキサンドリアではこの4、5年の間に42人の女性が行方不明となっていた。

そして、32人の死体が発見されたのだが、それらも姉妹らによる犯行だと見られていた。


姉妹らの裁判の審理は1921年5月10日から3日間も続いた。


そして、同年5月16日、ラーヤとサキナ、それぞれの夫2人には死刑が言い渡された。

このラーヤとサキナに下された死刑は、近代エジプトにおいて死刑判決が下された初の女性となった。

余談だが、ラーヤとサキナの事件はその衝撃の高さから後世に多大な影響を与え、1953年、1955年、1983年には映画に、1985年と2005年にはドラマ化されている。



∽ 総評 ∽

売春宿を経営し、女性を募っては金品を奪い殺して捨てたラーヤ&サキナ姉妹。

姉妹による殺人というのは基本的に珍しいが、このラーヤとサキナ姉妹と非常に酷似した事件が『天使農場』のゴンザレス姉妹だ。

ゴンザレス姉妹も『天使農場』という売春宿を経営し、売春を積極的にやらせて使い物にならなくなると殺して捨てた。

このラーヤとサキナはゴンザレス姉妹の先駆け的存在と呼べるだろう。

ラーヤとサキナは近代エジプトで初の女性死刑囚となり、処刑されたと思うのだが、いつ執行されたのかはよくわからない。

また、100年近く昔という事もあり、姉妹の生まれた年や生い立ち等についてもよくわかっていない。

謎が多い姉妹だが、残酷で無慈悲というのは間違いないだろう。



【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★★★☆
・残虐度 ★★★★★★★★☆☆
・異常性 ★★★★★★★★★☆
・特異性 ★★★★★★★★★☆
・殺人数 17人以上

《犯行期間:1919年11月~1920年12月》