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ターシャ・フィールズ (アメリカ)
【1976 ~ 】



フィールズは2度結婚し、それぞれ子供をもうけたが2度とも離婚してしまう。

離婚の際、子供の親権について争われたが、フィールズには生活能力がないとされ、親権はそれぞれ元夫に奪われてしまった。

この子供を奪われた事が、フィールズの精神を歪ませる事となり、子供を奪われる事への恐れを抱くようになる。


その後、フィールズは2003年10月16日、ミッチ・ケンプと3度目の結婚をする。

そして、ケンプとの間にレキシーという娘が出来た。

しかし、結婚生活は上手くいかなくなり、フィールズは離婚して再び子供の親権を奪われるのではと考える。

そこでフィールズは、2004年1月から知り合ったグレッグ・モートンという男性に言い寄る。

モートンは美しいフィールズを好きになるが、フィールズが結婚している事はモートンはもちろん知っていた。

だが、そんなモートンに対しフィールズは

「ケンプは恐ろしい男。日常的に私に暴力を振るう」

とケンプの事を悪く言い、次第にモートンをその気にさせていく。


同年8月24日、モートンはケンプを自宅に呼び寄せる。

モートンの家に来たケンプだったが、その場にはフィールズもいた。

フィールズはモートンに用意した銃を渡し、撃つよう指示した。

躊躇していたモートンにフィールズは

「何してるの!早くこいつをやって!」

と怒鳴りつけ、モートンはケンプに向かって発砲し、ケンプを射殺した。

その後、ケンプの死体をモートンが所有する農場に埋めた。

ケンプ殺害後、晴れて結婚したフィールズとモートンであったが、モートンの資産が2年で尽きると、結婚生活は破綻し、フィールズはモートンのもとを去った。


2007年6月、フィールズはフロリダ州マリアンナで保育士の仕事をしていたフィールズは、ここでドウェイン・バレンタイン (27歳) という男性と知り合う。

バレンタインはフィールズの働く保育所にババ (6歳) という名の息子を預けており、毎日通う事でフィールズと仲良くなった。

次第に惹かれ合った両者は同棲を始める。

だが、次第にフィールズの言動に疑惑を感じ始めたバレンタインは、以前、フィールズと付き合った事のあるキース・ジョーンズという男性から話を聞く事が出来た。

ジョーンズもフィールズと交際していた時、フィールズの異常性を感じており、
「フィールズは以前交際していた男性がお金が無くなると見切って新しい男を見つけ、その男性は首を吊って自殺した。しかも、フィールズの前の夫は殺されたらしいが、それにフィールズが関わっている」
と噂話をバレンタインに話した。

思う所があったバレンタインは警察に相談する。

フィールズはバレンタインの通報により駆け付けた警官にケンプ殺害の事情を聞く為、任意同行を促し、フィールズは従った。

警察の事情聴取を受けたフィールズは、頑なに容疑を否認する。

しかし、警察が執拗にフィールズを問い詰めると、フィールズは「ケンプを殺害したのはモートン」と告白し、フィールズは釈放された。

釈放されたフィールズに対し、バレンタインは別れを告げ、フィールズは別の男性を作り暮らし始めた。

警察はフィールズの証言をもとに、モートンの所有する農場を調べた。

すると、農場からケンプの遺体が発見された。

モートンはすぐに逮捕された。


しかし、裁判でモートンはケンプ殺害はフィールズの指示のもと行われたと証言する。

このモートンの証言によりフィールズは逮捕され、事件の主犯はフィールズであると断定された。

結局、フィールズには仮釈放なしの終身刑が、実行犯であるモートンには懲役19年が言い渡された。



∽ 総評 ∽

子供を奪われたくない為に殺害を指示したフィールズ。

過去2度子供を夫に奪われ、3度目を阻止する為に殺してしまおうと考えたのは異常としか思えない。

アメリカはよくわからないが、日本では親権を争う裁判では虐待等のよっぽどの事がない限り、父親が親権を勝ち取るのはかなり難しい。

フィールズは自身の美貌を熟知しており、それを最大限に利用し、あえてパッとしない男性を標的にして虜にした。

ただ、個人的には子供を虐待死させたり、子供を蔑ろにする異常者よりよっぽどのましなように思える。



【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★☆☆☆
・残虐度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
・異常性 ★★★★★★☆☆☆☆
・特異性 ★★★★★★★☆☆☆
・殺人数 1人

《犯行期間:2004年8月24日》