メアリー・ルトーノー (アメリカ)
【 1962 ~ 2020 】
旧姓メアリー・ケイ・シュミットは、1962年1月30日、アメリカ・カリフォルニア州で生まれた。
メアリーの両親は保守的なカトリック教徒であり、父ジョン・ジョージは元海兵隊のパイロットであった。
ジョンは海兵隊の後、カリフォルニア州南部の大学教授を経てカリフォルニア州の上院議員を務めた。
また、1970年からは共和党の下院議員を務めた事もある有力な名士であった。
ジョンは公立学校における性教育に反対し、車に銃を保持する事に賛成し、当時の大統領ニクソンの訪中に反対するなど、保守的思考の持ち主だった。
ジョンがこれほどまでの保守的思考になったのは、議員に選出されたオレンジ郡の風土という部分もあるが、それを考慮してもジョンは保守的な考え方の持ち主であった。
メアリーは7人兄弟であったが、弟が子供の時に自宅のプールで事故死し、また、ジョンが大学教授時代に教え子と不倫し、2人の子供をもうけていた事が発覚。
これらの事でメアリーは精神的にショックを受けた。
その後、メアリーは大学に進み、そこでスティーブ・ルトーノーと出会う。
2人は付き合う事となり、やがてメアリーは妊娠するが、これはメアリーにとって望まぬ妊娠であった。
1984年6月30日、メアリーは妊娠した事でスティーブと結婚。
メアリーとスティーブは大学を中退し、メアリーは夜間の学校で教員の資格を得て、教師として働くようになる。
スティーブとの間に2男2女をもうけるが、スティーブは浮気が絶えず、父親の不倫同様、メアリーは精神的に不安な日々が続いた。
そんな時、メアリーはワシントン州にある小学校に教師として赴任する事となる。
2年生の担任になった時、ヴィリ・フアラアウ (1983年6月26日生まれ) という名の8歳の少年と出会う。
この時はただの教師と生徒という間柄であったが、ヴィリが6年生となった時、再びメアリーはヴィリの担任となる。
久し振りに接するヴィリは、メアリーが知っている子供のヴィリではなく、想像以上に成長していた。
小学6年生といえど、見た目的にも精神的にもヴィリはすでに立派な大人に見えた。
そんなヴィリに惹かれてしまったメアリーは、1996年の夏にヴィリを誘惑し、2人は肉体関係となってしまう。
この時、メアリー34歳、ヴィリは13歳であった。
その後、2人は禁断の情事を繰り返し、結果、メアリーはヴィリの子供を妊娠してしまう。
そして、1997年2月、メアリーとヴィリとの間でやり取りされていた手紙をスティーブが見つけてしまい、2人の関係が発覚してしまう。
同年2月26日、メアリーは児童に対する強姦罪により逮捕された。
逮捕されて4ヶ月後にメアリーは女の子を出産する。
1997年8月7日、裁判でメアリーは2件の児童強姦罪を認め、懲役89ヶ月が言い渡された。
しかし、メアリーは生まれた子供の親権放棄とヴィリに2度と会わない事を条件に減刑され、最終的に禁固6ヶ月となった。
事件が公になると、そのセンセーショナルな内容に全米で注目を浴び、様々な議論が巻き起こった。
世論はどちらこというとメアリーに同情的であった。
何故なら、ヴィリが
「重要なのは僕たちがお互い愛し合っているという事実だけだ」
と記者に語っており、自分達がやった事は男女の普通の恋愛であり、何の間違いでもないと主張したからだった。
また、メアリーの弁護士は
「彼女は理想の男性を見つけただけで、その男性がたまたま13歳だっただけの話だ」
とメアリーを擁護した。
その後、メアリーは3年間のプログラムを受ける事になったが、何の問題もなく普通にこなした為、1998年1月1日、メアリーは仮釈放された。
しかし、釈放されてからメアリーは処方されていた躁鬱病の薬を飲まなくなり、心理療法も受けなくなる。
同年2月3日、メアリーは再びヴィリと車の中で行為に及び、その行為中に警察に見つかってしまい再び逮捕された。
ヴィリとは2度と会わないという条件に反したメアリーの仮釈放は取り消され、再び刑務所に戻された。
同年3月、逮捕されたメアリーが再びヴィリの子供を妊娠している事が発覚する。
この2人目の妊娠により、司法はメアリーをそれ以上訴追する事はなかった。
結局、司法がメアリーとヴィリに対して根負けした形となったのだ。
ヴィリの家族はメアリーを家族の一員として迎え入れる事になり、同年10月16日にメアリーは2人目の女の子を生んだ。
1999年5月、メアリーはスティーブと正式に離婚する。
2004年8月4日、メアリーは仮釈放となり、刑務所から出ると、2005年5月20日、ヴィリと正式に結婚した。
この結婚式のセレモニーはテレビ局で放送され、全米で流され注目を浴びた。
2017年6月2日、結婚12年目にしてヴィリが離婚申請を行った。
2020年7月6日、数ヶ月の闘病生活の末、癌により死去した。
享年58歳。
∽ 総評 ∽
21歳離れた教え子と関係を持ち、実際子供を生んだメアリー。
21歳差というのはそれほどでもないような気がするが、問題なのは相手が小学6年生という所だ。
本人達が良ければ恋愛に年の差は関係はないが、立場や状況というのはさすがに考えなければならず、恋愛なら何をやっても構わないという事にはもちろんならない。
このメアリーの事件は、以前掲載したロシアのユリア・シモノバの事件と非常に似ている。
シモノバは37歳離れた教え子と関係を持ったのだが、このメアリーとの決定的違いは、シモノバは教え子に見限られ、嫉妬に狂い殺意を抱いた末、殺害を計画するまでに至ったが、メアリーはその関係を持った少年と出所後、結婚している。
しかも、シモノバの教え子はシモノバと特に会えない環境でないにも関わらず、若い同年代の女の子に目移りし、シモノバを見限った。
それに比べヴィリは、16歳から21歳という男盛りの多感な時期にメアリーは刑務所に入っていたが、他の女の子にうつつを抜かす事なく、メアリーを待ち続け、出所後、すぐに結婚した。
しかも、現在、家族はたいへん仲睦まじく生活しており、家族の幸せそうな写真を確認する事が出来る。
前述したシモノバの事件を含め、同様な事件を起こした人物を以前何人か紹介してきたが、そのほとんどが罰せられた後、不遇の生涯を送っているが、このメアリーのように教え子と結婚するというのはまずない。
このメアリーのやった事はもちろんダメな事だが、生まれた子供にとってはこの2人が年が離れていようがなんだろうか両親という事にはかわりない。
人に迷惑をかけるのはダメだが、基本的に迷惑を掛けたのはメアリーの夫であったスティーブだけであり、そのスティーブも浮気していたので、正直、スティーブにメアリーを責める資格はないだろう。
個人的にはここまでの愛を貫き、結果的に結婚し、その後、幸せな家庭を送っているのであれば問題ないのではと思える。
しかし、子供の将来の事や、2人の愛の深さを知った裁判所はそれ以上メアリーを訴追する事を諦めた。
これは人間の愛の深さが司法に勝った瞬間であり、司法制度の限界を痛感させられる。
※追伸※
結婚12年目にして教え子のヴィリが離婚を申請した。
まだ、離婚が確定してないと思うが、恐らく離婚となるだろう。
12年も連れ添っての離婚なので、比較的長く一緒にいた方だとは思うが、世間を大いに騒がせただけに今後の経過を見守りたい。
*追伸*
今回の事件は誰かが殺されたわけでもなく、本来の趣旨とは異なる内容ですが、個人的に気になった事件なので掲載に至りました。
いつも楽しみにされている方にとっては満足いく内容でなかったかもしれませんが、ご了承下さい。
【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★★☆☆
・残虐度 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
・異常性 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
・特異性 ★★★★★★☆☆☆☆
・殺人数 0人
《犯行期間:なし》
∽ 総評 ∽
21歳離れた教え子と関係を持ち、実際子供を生んだメアリー。
21歳差というのはそれほどでもないような気がするが、問題なのは相手が小学6年生という所だ。
本人達が良ければ恋愛に年の差は関係はないが、立場や状況というのはさすがに考えなければならず、恋愛なら何をやっても構わないという事にはもちろんならない。
このメアリーの事件は、以前掲載したロシアのユリア・シモノバの事件と非常に似ている。
シモノバは37歳離れた教え子と関係を持ったのだが、このメアリーとの決定的違いは、シモノバは教え子に見限られ、嫉妬に狂い殺意を抱いた末、殺害を計画するまでに至ったが、メアリーはその関係を持った少年と出所後、結婚している。
しかも、シモノバの教え子はシモノバと特に会えない環境でないにも関わらず、若い同年代の女の子に目移りし、シモノバを見限った。
それに比べヴィリは、16歳から21歳という男盛りの多感な時期にメアリーは刑務所に入っていたが、他の女の子にうつつを抜かす事なく、メアリーを待ち続け、出所後、すぐに結婚した。
しかも、現在、家族はたいへん仲睦まじく生活しており、家族の幸せそうな写真を確認する事が出来る。
前述したシモノバの事件を含め、同様な事件を起こした人物を以前何人か紹介してきたが、そのほとんどが罰せられた後、不遇の生涯を送っているが、このメアリーのように教え子と結婚するというのはまずない。
このメアリーのやった事はもちろんダメな事だが、生まれた子供にとってはこの2人が年が離れていようがなんだろうか両親という事にはかわりない。
人に迷惑をかけるのはダメだが、基本的に迷惑を掛けたのはメアリーの夫であったスティーブだけであり、そのスティーブも浮気していたので、正直、スティーブにメアリーを責める資格はないだろう。
個人的にはここまでの愛を貫き、結果的に結婚し、その後、幸せな家庭を送っているのであれば問題ないのではと思える。
しかし、子供の将来の事や、2人の愛の深さを知った裁判所はそれ以上メアリーを訴追する事を諦めた。
これは人間の愛の深さが司法に勝った瞬間であり、司法制度の限界を痛感させられる。
※追伸※
結婚12年目にして教え子のヴィリが離婚を申請した。
まだ、離婚が確定してないと思うが、恐らく離婚となるだろう。
12年も連れ添っての離婚なので、比較的長く一緒にいた方だとは思うが、世間を大いに騒がせただけに今後の経過を見守りたい。
*追伸*
今回の事件は誰かが殺されたわけでもなく、本来の趣旨とは異なる内容ですが、個人的に気になった事件なので掲載に至りました。
いつも楽しみにされている方にとっては満足いく内容でなかったかもしれませんが、ご了承下さい。
【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★★☆☆
・残虐度 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
・異常性 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
・特異性 ★★★★★★☆☆☆☆
・殺人数 0人
《犯行期間:なし》
コメント
コメント一覧 (22)
その後どうなってるかわかるっていうのはありがたい
ほとんどはその後の話なんて日本でも出てこないもんね
そうなんですよね。
結果がこうなってなければこの記事自体掲載する事はなかったです。
仰る通りですね。
下手な脚本よりよっぽど衝撃的です。
それはとんでもない事件ですね。
仰る通りまだましというか、比べるに値しない愚かさですね。
このメアリーの行為で迷惑(心労)を被ったのは、前夫スティーヴではなく、前夫とメアリーとの間に生を受けた4人の子供です。
結局この4人も親の都合に翻弄されて、一生消えない傷を負ったわけです。
いくら父親の浮気が間接的な原因であっても、自分達を見離した母親が別の男性と愛を誓い合うシーンを全国ネットで見せられた子供達の辛さは計り知れません。
申し訳ございません。
仰る通り、一番の被害者は前夫の間に生まれた4人の子供たちですね。
記事を書いているにもかかわらず、すっかり子供たちの存在を忘れてしまいました。
調べてみましたが、離婚申請みたいですね。
恐らく離婚になるとは思いますが。
スティーブは前夫ではないのですか?
あれ?
申し訳ごさいません。
ヴィリの間違いですね。
早速訂正させて頂きました。
教えて頂きありがとうございます。
でも周りはすっげーいい迷惑。の典型。
愛してたら余計に殺さなきゃいけない感情もあるんじゃないか?
周囲に迷惑をかけてはダメですが、かけてしまう恋愛も多いですね。
「本当に愛していたら殺すわけない」とか「殺す時点でそれは真の愛ではない」という考え方が普通ですし、それが当然だとは思いますが、こういう人からすれば「殺せるくらい好きじゃないのか」と言われるのかもしれませんね。
しかしこの人のやったことは積極的な肯定も否定もしづらい、なんかモヤモヤした事件ですね。まあ、本人達は幸せなんでしょうが。
離婚してないんですね。
色々お騒がせですがマスコミ的には良い材料となるのでしょう。
仰る通り何とも言い難い事件ですよね。
そのようですね。
早速追記致しました。
ロリコンじゃん
そうですね。
そこが男女の違う所といえます。
すいません、それ以上調べてないのでわかりませんね。
彼女程有名ならその後が語られてるのではないでしょうか。
気になるのならお調べになる事をお勧めします。