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ヘンリー・ルーカス (アメリカ)
【1936 ~ 2001】



ルーカスは異父兄と森に行って同性愛に耽るようになる。

また、小動物の喉を切り裂いたり皮を剥いだりして小動物を殺し始める。


ルーカス14歳の時、ルーカスの目を傷付けた異父兄が海軍に入隊する。

それ以来、ルーカスはこの異父兄と会う事は2度となかったが、ルーカスもヴィオラから逃げる為に海軍に入隊しようとする。

しかし、ルーカスは左目が義眼であった為、入隊検査にひっかかり、入隊出来なかった。


ある日、ヴィオラが客と行為に及んでる間、邪魔なアンダーソンを雪の降る外に放り出した。

すると、アンダーソンは急性肺炎にかかってしまい、あっさり死んでしまう。

ヴィオラはルーカスに向かい、
「これで埋めてきな」
と言ってスコップを渡した。

これにより、家族はヴィオラとルーカスの2人となり、ヴィオラは更にルーカスに対しより一層執着するようになり、また、暴行が苛烈さを増していく。

常にルーカスを罵倒し、殴る蹴るの暴行を繰り返し、ヴィオラの客引きもさせられた。


1950年、ルーカスは17歳の少女を脅すと、人気のない堤防に連れ込み、殴って気絶させ強姦する。

その後、少女が騒ぎ出したので首を絞めて殺害した。

これがルーカス初めての殺人であった。

ルーカスは少女殺害後、捕まらないかとビクビクしながら生活を送った (実際に発覚するのは逮捕された後の本人の自供であるが) 。


しかし、ルーカスは殺人ではなく住居不法侵入により逮捕され、未成年者更生施設に送られた。

だが、ヴィオラのいない刑務所生活はルーカスにとって天国そのものであり、1年後、釈放されたルーカスはすぐに刑務所に入ろうと考え、窃盗を働き逮捕され、今度はヴァージニア州立感化院に収容される事となる。


ルーカスには懲役4年が宣告されるが、1956年に感化院で知り合った黒人少年と一緒に脱走する。

脱走したルーカスはヴァージニア州からミシガン州に向かうが、州境で検問に捕まってしまい、今度はオハイオ州の連邦少年院に収監される事となった。


1959年9月、ルーカス23歳の時、出所する。

ルーカスはミシガン州テクセムに住む義姉の元に身を寄せ、そこでマリーという女性を好きになる。

お互い惹かれ合い、結婚の約束もするが、ヴィオラがルーカスを無理やり引き連れる。

ルーカスとマリーはヴィオラの説得を試みるが、ヴィオラは聞く耳を持たず、ルーカスが席を外している隙にマリーに自身の生殖器晒し
「あいつは私のここで食べさせてやってるんだ」
と悪態を晒し、驚いたマリーはその場を去ってしまった。

すぐにマリーを捜しに行こうとするルーカスだったが、ヴィオラが止めさせ連れ戻した。

マリーが居なくなり、落ち込んでいるルーカスにヴィオラは追い打ちをかける。

ヴィオラはルーカスに罵声を浴びせかけ、怒鳴り散らした。

ルーカスは頭痛が鳴り止まず、精神的に極限状態にまで追い詰められる。

「もう黙ってくれ」

そうルーカスが呟くと、ヴィオラは
「ふざけるな!」
と怒り、箒を手にしてルーカスに殴りかかった。

すると、ルーカスは持っていたナイフで咄嗟にヴィオラの首を切り裂いた。

ヴィオラの首から血が吹き出た。

更にルーカスはヴィオラの髪を掴み、床に引きずり倒す。

そして、切った喉の裂け目に手を突っ込み、ヴィオラの頸骨を首から引きずり出そうとしたが、あと少しという所で引きずり出せなかった。

ルーカスはそのままその場をあとにした。


14時間後、ルーカスの姉がヴィオラを発見し、病院に連れて行くも、間もなく死亡した。

しかし、ルーカスはヴィオラはまだ生きているのではと思い、ガソリンスタンドで車を盗むとその足で実家に向かった。

ルーカスの精神はそれほどヴィオラによって支配されていたのである。


だが、いくら待ってもヴィオラは帰って来ず、ルーカスは再びヴィオラを殺害したモーテルに向かった。

途中、車をダメにしてしまい、歩いてモーテルに向かうが、保安官に職務質問を受け、ヴィオラ殺害で逮捕された。


裁判でルーカスはヴィオラ殺害で懲役40年が言い渡され、ミシガン州の刑務所に収監された。

ヴィオラから解放された事で精神的に落ち着くかと思われたルーカスだが、次第に刑務所内で分裂症の症状が出始める。

そして、自傷行為を繰り返すようになり、偏頭痛から幻覚を見るようにもなった。

自分の頭を壁に打ち付けたり、手首を咬み千切ろうとした為、精神病院に送られた。

この時、ルーカスは精神科の医師に、行為に及んでいる時、相手を殺さないと絶頂に達しないと述べている。


そんな危険な状態であったルーカスであったが、10年後に釈放される。

当時、アメリカでは囚人に対して膨大な経費がかかっており、折しも『ベトナム戦争』真っ只中で、ただでさえ財政を圧迫していた。

そんな事もあり「社会復帰可能な犯罪者にはチャンスを与える」という名目で犯罪者を積極的に釈放したのだった。

実はルーカスは刑務所側からの
「仮釈放申請しないか?」
という要請を1度断っていた。

ルーカスは

「私はここにいます。外に出ても必ず人を殺します」

と話し、自身の事をよく理解していた。

だが、そんなルーカスを刑務所側は無理やり釈放させる。

釈放される際も

「本当にダメなんだ」

と発言したが、刑務官はただ見守るだけだった。

実際、ルーカスは刑務所から出て3ブロックほど離れた場所で、女性にバス停の場所を聞くふりをして首を絞めて殺害する。

そして、金品を奪って逃走した。

刑務所は、封印しておくべき悪魔を世に放ってしまったのだ。


④に続く