ロバート・サラザール (アメリカ)
【1978 ~ 2006】
ロバート・マドリード・サラザールは、1978年10月24日、アメリカで生まれた。
サラザールにはレイリーン・ブラックバーンという名のガールフレンドがおり、ブラックバーンにはアドリアーナ・ゴメスという2歳の娘がいた。
1997年4月23日、ブラックバーンは働いており、仕事に行く間、アドリアーナをサラザールに預けた。
ブラックバーンが仕事から帰ると、アドリアーナがベッドで口から血を流し、意識不明であった。
丁度その頃、サラザールは友人とビールを買いに行っていたので、家にはいなかった。
店から家に戻ると、サラザールと友人はすぐに救急車を呼んだ。
救急車にアドリアーナが運ばれて行くと、サラザールは友人と購入したビールを飲む為に、サラザールの母親の家に向かった。
ブラックバーンも一緒にサラザールの母親の家に行き、その家から警察に電話した。
アドリアーナはその夜、搬送先の病院で死亡した。
ブラックバーンは警察に事情を説明し、サラザールにアドリアーナを預けたと話した。
サラザールは警察に、シャワーを浴びている間、アドリアーナが泣くのを止めないので、怒ってアドリアーナを浴槽に押し倒したと話した。
すると、アドリアーナは倒れて頭を打ったので、怖くてその場を離れたと説明した。
しかし、アドリアーナの検死の結果、頭部のへこみと身体中の痣が確認され、アドリアーナの死因がサラザールの言っている事と矛盾がある事が判明する。
以前、病理学者が自動車事故の怪我で見たものよりも、アドリアーナの胸部の怪我は酷く、心臓は激しく損傷していた。
また、肋骨も何本も折れており、首にも挫傷が見られた。
警察はサラザールに検死結果を突き付けると、アドリアーナ殺害を認めた。
同年4月30日、サラザールを殺人罪で起訴した。
1999年9月3日、サラザールは有罪判決を受け、死刑が言い渡された。
2006年3月22日、サラザールはテキサス州で致死量の注射による死刑が執行された。
享年27歳であった。
サラザール最後の食事は、チョリソーとキャンディ、タコス・シェル、ソーダ、牛挽き肉などであった。
最後に死刑執行直前、
「何か言い残す事はないか?」
と言われた際のサラザールの言葉で終わりたいと思います。
「アドリアーナが死んだのは残念です。私はもう生きている必要はありません。私は家族を愛していると、伝えて下さい」
∽ 総評 ∽
ガールフレンドの連れ子を殺害したサラザール。
動機ははっきりとしないが、泣き止まない子供に対して純粋に泣き止ませようと暴行を加えたのであろう。
以前、掲載したエディー・デイビスの事件と似ているが、エディーとは違いサラザールは強姦していない (2歳なので強姦とかそんな歳ではないのだが、それでも強姦する異常者はいることはいる) 。
デイビスの時もそうだが、女性は子供がいるのでバツイチであり、新しい恋人を探し見つけたのがこのサラザールだった。
もちろん、バツイチだろうが年配だろうが恋愛は自由だし、1度、離婚している事から次の恋愛は上手くいくよう願った事だろう。
だが、その相手がろくでもなかった。
こんな異常な男性と初めから付き合うとする女性は存在せず、まともな男性だと思い付き合ったのは間違いない。
相手を信用しない恋愛は哀しいが、こういった事件を知ると、相手を疑ってかかりたくもなる。
【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★☆☆☆☆☆
・残虐度 ★★★★★★☆☆☆☆
・異常性 ★★★★★★☆☆☆☆
・特異性 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
・殺人数 1人
《犯行期間:1997年4月23日》
コメント
コメント一覧 (6)
そういう男は表面を取り繕うのが天才的にうまかったりします。
女性からすると、そういう男でも『なんか関わりたくない雰囲気がある』と判断できる人もいるみたいですが、寂しさや母性につけこむのが上手いんですかね。
踏み台ですか、なるほど、そう言った考え方の男性もいるんですね。
詐欺が無くならないのはやっぱり口達者って事でしょうから、騙される女性がいても何の不思議でもないですよね。
そんな人間に良心の呵責を訴えても無意味だと思うので、なるべく騙されないよう注意するしかないですね。
故にこの件に関して、米国の司法は極めてフェアな判決を下したと思う。
一方日本で同じような犯罪が毎年何件も起こるが、死刑になったという奴が一人もいない。
何年か前に大阪のファッションヘルス嬢が自分の子供二人をマンションで餓死させ懲役30年を喰らった事件があったが、朝日新聞の投書欄に女に同情を意見が載ってたのに呆れた経験がある。
投書主氏曰く、やれ愛情を与えられなかっただの、周りのサポートがなかっただの、若いのに30年はもはやイジメだの…
大体大阪の事件の下村早苗とかいう女、子供が助けを求められないようにドアの周りをガムテープで塞いで遊び歩いていたのだから、動物レベルのサラザールなんぞより遥かに悪質だと思うのだが…
こういうのを見ると、子供の命を日本人は少し軽く見る傾向があるんじゃないかと思いますね。
私もこれくらいで良いと思いますね。
仰る通り、日本で死刑になった人は誰もいません。
同じような事件を起こしても無期懲役もまずないですね。
子供への虐待や殺人は日本は遥かに軽い。
日本は子供は親の所有物という考え方が強い為でしょうか。
その事件は私も知ってます。
その同情という部分は知らなかったですが、同じく呆れて言葉も出ないですね。
何で殺害した側の人間を庇うのか全くわからないですね。
強姦されて妊娠したのならまだしも、好き好んで生んでおいて何言ってるんだって話しです。
私は子供への虐待というのは「仕方ない」という事はまずないと思います。
うーん、そうなんですよね。
ところが殺した親やら親の恋人やらが「子供の時に虐待されたから」とか、「子供へのしつけだった」とかいうと、何となく説得力を持ってしまうから、とても不思議(笑)
因みに米国で、この種の事件で「しつけ」を言い訳にする犯人はほぼ皆無ですよね。
仮に米国の法廷でそんな言い訳をしたら、常習的に教育の名を借りた子供への暴力を行っていた卑劣漢であることを認めるだけですからね(つまり罪が余計に重くなる)。
自分もこの「しつけ」という言い訳を聞くと、心底許せないという気分にしかなりませんよ。
特に日本はそうかもしれませんね。
だから「躾だからしょうがないか」という事で罪が軽くなったりしますよね。
今まで何人も子供を虐待して殺害する親を紹介しましたが、確かに躾を言い訳にしていた犯人はいなかったかもしれませんね。
躾の概念が定まっていなく、人それぞれだから言い訳も通用してしまうのかもしれません。