トミー・ゼスラエウス (スウェーデン)
【1969 ~ 】
1969年5月28日、スウェーデンでゼスラエウスは生まれた。
1990年8月、ゼスラエウスは初めて犯罪を犯し、クロノベリ刑務所に収容された。
1994年12月4日、スウェーデンの首都ストックホルムにある『Sturecompagniet』というナイトクラブに、ゼスラエウスと友人のギジェルモ・マルケス・ハラは向かった。
しかし、中に入ろうとすると、入り口に立っていた用心棒に止められる。
用心棒は2人を怪しみ、中に入れないようにした。
ゼスラエウスとギジェルモは用心棒と口論になり中に入れるよう詰め寄るが、用心棒は2人が中に入るのを断固として拒絶した。
怒ったゼスラエウスは家に戻ると自動小銃 (AG-7) で武装し、数時間後に再びクラブに向かった。
ナイトクラブの前には多くの群衆が中に入ろうと一列に並んで待っていた。
その群衆に向かってゼスラエウスは自動小銃を乱射した。
深夜のナイトクラブの出入口付近は、叫びながら逃げ惑う人々でごった返し、阿鼻叫喚の地獄絵図と化した。
結局、この銃撃により憎んでいた用心棒と3人の女の子の計4人が死亡、7人が負傷するという惨事となった。
銃撃を終えた2人はそのまま何もなかったかのように家に帰った。
警察はすぐに捜査に動き、ゼスラエウス達と一緒にクラブに行ったという仲間から、犯人がゼスラエウスとギジェルモという情報を聞き出し、3日後の同年12月7日、2人は逮捕された。
1995年9月、裁判でゼスラエウスには終身刑が言い渡された。
一緒に現場にいたギジェルモには、懲役4年が言い渡された。
余談だが、ゼスラエウスの脳を調べた所、前頭葉に異常が見られ、それが原因でこのような突発的な事件を起こしたのではという報告がなされている。
現在、ゼスラエウスはスウェーデンで最もセキュリティの高い刑務所で服役中である。
∽ 総評 ∽
『Stureplan Murders (スツレプラン殺人) 』と呼ばれ、群衆に向かって銃を乱射したゼスラエウス。
あまり知られていないが、スウェーデンは銃社会で、しかも銃保持率が高い。
ヨーロッパでも北欧はフィンランドやノルウェー等、銃社会が多く、こういった事件が相次いでいる。
ゼスラエウスは前頭葉に損傷を負っており、それが原因ではないかと言われている。
確かに、多くのシリアルキラーは脳にダメージを受けている人物が多く、その因果関係は証明されている。
前頭葉は人間の感情等を司る大事な場所であり、シリアルキラーの多くはこの前頭葉が萎縮していたりする場合が多い。
ただし、このゼスラエウスがそれが原因で銃乱射事件を起こしたのかは確実ではないが。
【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★☆☆☆☆
・残虐度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
・異常性 ★★★★★★★☆☆☆
・特異性 ★★★★☆☆☆☆☆☆
・殺人数 4人 (他負傷者7人)
《犯行期間:1994年12月4日》
コメント
コメント一覧 (13)
前頭葉。思考.判断.意思や感情を司どる所。だそうです
心理的な事はむかーしから興味はありましたが
自分が脳外科の患者になって 脳のしくみに興味を持つようになりました。。。
ブレインブックお勧め!です
脳のお勉強の入り口本です。(大きな本ですが…イラストやカラーで簡素に様々な事がまとめてあり、非常に分かりやすいです)
気が向いたら
(^∀^)v
以前、その本を薦められたことありますが、やっぱり良い本なんですね。
今度、調べてみます。
精神病だからといって無罪にしてしまうと、遺族が黙っていないと思うので、病院に入院という形で服役させたり、病院に収容されるのだと思います。
そもそもロボトミーなんかあったこと自体凄いですよね。
今の技術なら、もっと正確で効果のある施術方法とかありそうなものですが。
脳に欠陥がある幼い子供が、(確か)左脳を全摘出したのがあった。左脳は言語や計算等の機能があるといわれ、助けるためとは言えこれを取ってしまったので、言語障害等が起こると心配されたが、普通に生活出来た。調べた結果、右脳が肥大して左脳の代わりの機能を果たしている事が分かった。
また、脳の腫瘍等で軽度な場合は、脳を取っちゃう手術がある。脳は痛覚が無いため、手術をしながら患者さんに医師が「ここ、痺れたりする?」と聞きながら手術をする。そう、麻酔で眠らせず起きたまま手術する。脳ミソをちょこちょこ削りながら、「あ、手が痺れる」とか患者さんが言ったら、別の所から掘り進める。物凄く微量で進めていくため、後遺症に成りにくく、確実に腫瘍を取れる(掘れる)。
脳の手術、考えるだけで恐ろしいですね。
確かに脳は感覚がないって聞いた事ありますね。
その内、脳に機械取り付けて人格を制御するとか出来そうそうですね。
うろ覚えだけどライフル乱射した犯人も前頭葉に異常があったとかなかったとか
チャールズ・ホイットマンは以前掲載しましたが、ホイットマンほどの知名度ならわたしのブログでなくとも沢山掲載されてると思います。
自分が知らないだけか
そうですね。
私も平和的なイメージがありますが、こういった事件は実は多いです。
北欧は銃の保有率も高いので、注意が必要ですね。
ホイットマンの方は、精神的に徹底的追い詰められていた点で多少は同情の余地あるけど、このアホンダラにはバルカン砲でも喰らわせてやりたいです。
…何でこんな理由にならない理由で乱射事件なんて起こすんだよ
本当ですね。
そのムカついた相手だけ殺害するならまだしも、全く関係ない相手を殺害するのは許せないですね。
本日もアメリカで銃乱射事件のニュースやってましたが、何とかならないんですかね。