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マッティ・サアリ (フィンランド)
【1986 ~ 2008】



マッティ・ユハニ・サアリは、1986年、フィンランドで生まれた。


サアリはフィンランドのカウハヨキという町の職業専門学校に通っていた。

サアリはその学校の2年生であった。


2008年9月23日、サアリは黒い衣類とバラクラバ帽 (スキーマスク) を着用し、LR口径ワルサーP22と、セミオートマティック銃、手製の火炎瓶で武装し、校舎に侵入する。


サアリによる銃撃は午前10時40分頃始まった。


サアリは校舎に侵入すると、まず最初にちょうど実務研修試験をしていた学生一団 (約20人) に発砲し、そして、もう1つ別の教室に侵入した。


実務研修試験場を逃れる事が出来た3人の学生によると、サアリは撃つ前に相手に接近し、誰かを確認して撃っていたという。


サラ・オルパナは、銃撃の音が何かわからず、初めはおもちゃの銃か何かだと思った。


2人の学生が確認に向かったが、サアリに撃たれた。


サラの教室の残りの学生は2階に逃げる前にテーブルの下に隠れた。


午前10時45分から11時の間、サアリは通路を駆け降り、火炎瓶を教室に放り込んだ。


午前11時45分頃から午前12時までの間に更なる警官隊が現場に到着した。

警官隊は通路から建物内に入ろうとしたが、黒煙が校内から出ていた為、突入を中止した。


この頃、校内はパニックとなっており、校舎から逃げようとドアや窓に駆け付けた。


校舎のいくつかの場所からサアリの火炎瓶により火事が発生しており、銃撃による被害者が一番多かった実務研修試験場の遺体は、火傷による損傷が激しく、DNAと歯の記録からしか特定出来ない程であった。


消防士が消化活動を行い、しばらくして火事は鎮火した。


学生達が避難した後、サアリはしばらくの間、校内に留まった。


そして、午前11時53分、サアリは10人殺害した事を友人に電話で話している。

その友人はサアリの口調は終始穏やかであったと述べている。

また、友人はサアリが「さようなら」を言いたかったのではとも述べた。


そして、午前12時30分、警察は校内でサアリを発見するが、直後にサアリは自身の頭を撃った。


すぐにサアリはタンペレ大学病院へ搬送されたが、しばらくして死亡した。


結局、サアリによる犠牲者は10人となり、犠牲者10人の内9人は実務研修試験場で遺体が発見されたが、1人は通路で見つかった。

その1人は燃えている教室から脱出し、通路で力尽きて死んだ事がわかった。

犠牲者10人の内、8人は女学生 (20代) であり、1人は男子学生、もう1人は50代の教師であった。


21歳の女性はサアリに頭を撃たれたが、一命をとり留めた。

10人の学生は軽い怪我で済んでいる。


本人が死んでしまっている為、本当の動機は不明。

ただ、サアリは事件前、自身の映像と犯行を示唆するメッセージを『YouTube』で流していた。


実はこの『YouTube』の動画を見た人から通報があり、サアリは事件前に警察に事情聴取を受けていた。

しかし、警察は銃の押収や銃所有許可証を取り上げるといった措置を取らなかった。

その為、この警察の判断は非難の的となり、この判断が正しかったかどうかの検証が行われてる。


サアリが銃の所有許可証を取得したのが、事件を起こす1ヶ月前なのだが、所有許可証を取得してから人格が変わったという友人もいた。


一方で、事件後、サアリの家宅捜索で、6年前から今回の犯行を計画しているメモが発見された。


また、調査の結果、サアリは襲撃した学生はクラスメート等、自分に身近な学生を故意に狙っていた事も判明した。


最後にサアリが言った言葉で終わりたいと思います。

「私は人類が嫌いです」



∽ 総評 ∽

自身の通っている学校に向かい、銃を乱射して10人殺害したサアリ。

この10人射殺というのは、学校における銃乱射事件としてはフィンランド史上最悪。

また、スカンジナビア半島としては、以前掲載したアンネシュ・ブレイビクが2011年7月22日に77人殺害するまで、2000年以降最多の被害者数であった。


世界的に見ても、2007年4月16日にアメリカで発生した『バージニア工科大学銃乱射事件』以来、2009年3月11日にティム・クレッチマーが15人殺害するまで、最悪の学校銃乱射事件となった。


また、フィンランドは銃保有率が世界3位であり、必然的に銃よる事件が多発している。

そもそも事件前にサアリを取り締まった警官が、適切な対処をしていれば、こんな悲劇が生まれなかったと考えると、悔やまれてならない。



【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★☆☆☆
・残虐度 ★★★★★★☆☆☆☆
・異常性 ★★★★★★☆☆☆☆
・特異性 ★★★★★☆☆☆☆☆
・殺人数 10人
(他負傷者1人)
《犯行期間:2008年9月23日》