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ダイネル・レーン (アメリカ)
【1980~ 】



2015年3月18日、アメリカ・コロラド州ロングモントで、衝撃的な事件が起こる。


元看護助手のダイネル・レーンは、「クレイグスリスト」という情報交換サイトで、幼児用衣服を求むという広告を掲載していた。

このサイトを見たミッシェル・ウィルキンス (26歳) は、服を買いにレーンの自宅を訪れる。


その時、ウィルキンスは妊娠7ヶ月であったのだが、そのウィルキンスにレーンは突如襲いかかる。

レーンは刃物でウィルキンスの腹を切り裂くと、胎児を取り出した。


ウィルキンスが警察に通報し、
「彼女はどこを切ったのですか?」
と警察が聞くと、
「ナイフで・・・私は妊娠していて・・・彼女は私のお腹を切ったわ。怖い」
とウィルキンスは答えた。


警察が現場に到着すると、ウィルキンスは血を流し重傷ではあったが意識はあった。

すぐに病院に運ばれたが、命に別状はなかった。


ウィルキンスに切りかかり、胎児を取り出したレーンは、胎児を抱えてロングモント・ユナイテッド病院に行き、

「自分が流産した」

と診察を求めたが、胎児は死亡してしまう。

しかし、そこでレーンは殺人未遂などの容疑で逮捕された。


翌日の3月19日、レーンは第一級殺人罪で裁判に出廷したのだが、コロラド州の法律は、他のアメリカの多くの州と異なり、胎児が母体の外で生存していたことを証明出来ない限り、殺人罪の適用が出来なかった。

ウィルキンスの胎児は、レーンがウィルキンスの腹から胎児を取り出した際、生きていたかどうかが証明出来なかった。

その為、検察側はレーンに対し殺人罪の適用を見送り、殺人未遂罪や不法行為により妊娠を終わらせた罪等、8つの罪でレーンを訴追した。


レーンは事件の数ヶ月前、夫らに

「妊娠した」

と話していた。


2016年2月24日、レーンには有罪判決が下された。


同年4月29日、レーンには懲役100年が言い渡された。



∽ 総評 ∽

まだ、最近の事件であり裁判中ということもあってレーンの動機がよくわからない。

レーン自身も結婚しており、もしかしたら自分達に子供が出来ない為、人の子供を取ろうと考えたのかもしれない。

ただ、そうだとしても誘拐してくるならまだしも、まだ生まれていない胎児をお腹を割いて取り出すのはさすがに異常だ。

コロラド州の法律では
「胎児が生きていたかどうかわからない為、殺人罪は適用出来ない」
らしいが、胎児が母体から出された為、死亡したのは誰が見ても明らかだ。

こんな理由で殺人罪で適用されず、罪が軽くなるとして誰が納得できるだろうか。

法律は人間生活を円滑にする為には必要不可欠ではあるが、もっと柔軟な姿勢で臨んで欲しい。



【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★★☆☆
・残虐度 ★★★★★★★★☆☆
・異常性 ★★★★★★★★★☆
・特異性 ★★★★★★★★☆☆
・殺人数 胎児1人

《犯行期間:2015年3月18日》