ポール・ベルナルド (カナダ)
【1964~ 】
カーラ・ホモルカ (カナダ)
【1970~ 】
1964年8月27日、カナダ・トロントのスカーバローでポールは生まれた。
父親は公認会計士だった為、家庭は裕福であったが、その父親は母親に暴力を振るい虐待した。
母親は昔の男友達に助けを求め、その男性と不倫関係となり、それで身籠ったのがポールであった。
父親はポールを我が子として受け入れたが、母親に対する虐待は日に日に増していった。
母親は次第に精神を病んでいった。
父親の悪行は家庭内だけではなく、近所の家を覗いて回るようになり、次第に少女にいたずらするようになる。
それは実の娘にもイタズラするまでになった。
そして、ポールは母親から
「お前はお父さんの子じゃないんだよ」
と言われ大変なショックを受ける。
そんな家庭環境や自分の生い立ちなどにより、ポールの性格は歪み、父親同様女性を蔑視する人間に成長していく。
ポールは父親同様覗きに出歩き、そして強姦を始める。
カーラと出会うのはこの頃であった。
カーラは1970年5月4日、オンタリオ州ポート・クレジットで生まれた。
カーラの幼少時代はとても恵まれていたとは言えず、トレーラー・パークで暮らすほどであった。
しかし、両親は仕事を一生懸命頑張り、妹のロリとタミーが生まれる頃には、中流家庭の仲間入りを果たしていた。
高校では「ダイアモンド・クラブ」というエリートのサークルに所属したカーラは、近所の動物病院で助手としてアルバイトをしていた。
順風満帆は生活を送っていたカーラだったが、トロントで開かれた獣医たちの集会に参加したことで、ポールと出会う事になる。
この出会いがカーラの人生を狂わす事になる。
ポールとカーラが出会ったのは1987年の事で、ポールが23歳、カーラが17歳であった。
ポールは父親同様、公認会計士をやっていたのだが、カーラはたちまち男前のポールに夢中になってしまう。
ポールと出会ってからポールのことしか考えられなくなり、カーラは卒業アルバムに
「一番の夢は、ポールと結婚して、週に2回以上デートすること」
と書き、この他にも
「今、最も気になることは、トロントの某公認会計士」
「人生で最も影響を受けた人はポール」
と、ポールの事ばかり書いている。
だが、この時にはすでにカーラはポールの肉欲の虜になっていた。
ポールは過剰な性欲を持て余しており、カーラだけではその欲求を満たすことは出来なかった。
ポールの性奴隷と化しているカーラは、ポールの言いなりだった。
「自分には性奴隷が必要だ」
と考えるポールの求めるままに、カーラは女を調達する。
まずカーラは妹タミーの友達をポールに差し出す。
更にカーラは妹のタミーまでも差し出すことになる。
1990年12月23日、自宅の地下室でタミーとビデオを見ていたカーラは、彼女のカクテルにドラッグを混入する。
タミーはたちまち朦朧状態になり、ポールは凌辱の限りを尽くす。
カーラはポールが実の妹を強姦する所をビデオで撮影していた。
しかし、タミーは激しく嘔吐し、吐瀉物を気管に詰まらせて窒息死してしまう。
殺す気がなかったといえ、2人は最初の殺人を犯す。
しかし、事故死扱いとなったので、その責任を問われることはなかった。
やがて2人は親元を離れてポート・ダルハウジーに移り住む。
1991年6月、セントキャサリンズに住む、レスリー・マハフィー (14歳) が行方不明となる。
レスリーは電動ノコギリを使って10個にバラバラに切断し、それぞれがコンクリートブロックの錘をつけた状態で川に投げ込まれた。
そして、同年6月29日に2人は結婚式を挙げる。
1992年4月30日、セントキャサリンズでクリステン・フレンチ (15歳) の全裸死体が発見される。
後に判明したことだが、クリステンは13日間にも渡って陵辱と拷問をされ続け、性器が裂傷するほどだった。
警察はこの2件の殺人に対して同一犯の仕業と睨み、捜査を始めた。
しかし、警察は容疑者を特定できず、捜査は難航していた。
ポールは会計士の仕事を辞め、実の父親と同じように妻カーラに暴力を振るうようになる。
その暴行は日に日にエスカレートしていき、耐え難いものになっていった。
1993年1月5日、ポールの暴行で瀕死の目に遭ったカーラは、命からがら実家に逃げ込み、警察に駆け込んだ。
カーラは警察に
「夫のポールがレスリーとクリステンを誘拐し、自宅で性奴隷にした上で殺した」
と訴えた。
ポールはレスリーやクリステンに暴力を振るい、拷問した挙げ句、顔に排尿・排便するなどして強姦した。
そして、カーラにもプレイに参加するよう強要し、変態プレイをビデオに撮らせた、と警察に語った。
カーラの証言がきっかけでポールは逮捕されたのだが、肝心の物証がなく、裁判は難航した。
レスリーをバラバラにした電動ノコギリ本体は自宅の地下室から見つかったが、肝心のノコギリの刃が無くなっていたのだ。
しかし、裁判から2ヶ月後、警察はついにポールの自宅近くにある湖の底に沈んでいたノコギリの刃を発見する。
これにより裁判で、ポールに懲役25年2回分保釈無しの終身刑 (カナダには死刑がない) が言い渡される。
カーラは司法取引に応じたことで、12年の禁固刑となった。
余談だが、現在、獄中のポールのもとには、殺人鬼マニアの10代の女の子達からファンレターが殺到しているらしい。
∽ 総評 ∽
ポールの有り余る性欲処理の為に、妹までも差し出したカーラ。
カーラは完全にポールの虜になっており、それをいいことにポールはやりたい放題やっていた。
以前も何組かの殺人カップルや夫婦を紹介したが、本件のように大抵が男主体で行われる。
カーラは家庭環境も悪いわけでもなく、普通の中流家庭で本人も頭が良く、利発的な少女時代を過ごしていたのだが、ポールと出会った事でその人生を大きく踏み外してしまった。
男を見る目がないと言ってしまえばそれまでだが、カーラがポールに出会ったのはまだ17歳で、男を見る目を養えというのも無理な話しだ。
17歳の多感な時期に、ポールのような格好良い大人の男性に惹かれるのは、それほどおかしなことではない。
そう考えると、カーラにも多少の同情の余地はある。
何にせよ、殺害された人数が比較的少ないのが、唯一の救いである。
【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★★☆☆
・残虐度 ★★★★★★★☆☆☆
・異常性 ★★★★★★★★☆☆
・特異性 ★★★★★★★☆☆☆
・殺人数 3人 (他43人強姦)
《犯行期間:1990年12月23日~1995年4月30日》
コメント
コメント一覧 (3)
「俺。性奴隷いないとダメなんで」なんてよう言えるな〜。「わかる〜」とか言う女も理解出来ないけど。
とりあえず殺された少女達のご冥福をお祈り致します。来世とやらがあるなら金持ちでウハウハな人生を送ってほしいッス
どちらも異常ですね。
こんな鬼畜に狙われた事が運の尽きですね。
この件のことを調べているんですが、夫の名前は一般にはポール・ベルナルドで知られていますが、出典によってはポール・ティールとしているものもありました。
もしかするとベルナルドが戸籍上の親、ティールが実の親の姓かとも思ったのですが、何かご存じでしたら教えていただけないでしょうか?