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ホセ・ヴェガ (スペイン)
【1957~2002】



ホセ・アントニオ・ロベリゲス・ヴェガは、1957年12月3日、スペイン北部海沿いの港湾都市サンタンデールで生まれた。

ヴェガは気難しい性格で、極端な綺麗好きであった。


ヴェガは常習的な強姦魔で、連続強姦魔として逮捕され、27年の禁固刑を受ける。


しかし、模範囚だった為わずか数年の1986年に釈放された。


そして、釈放されたヴェガは、突然、老婆ばかり襲う連続強姦殺人を繰り返すようになる。

ヴェガの犯行の手口は、まずターゲットとなる老女 (独り暮らしの未亡人) を物色し、セールスマンを装って家に侵入する。


そして、非力な老婆に殴りかかり、強姦した後、絞殺した。

殺害された老婆の中には、高齢のためにショック死してしまう者もいた。

その為、自然死として処理されたケースもあったという。


そして、ヴェガは殺害した後、死体をベッドに運び、膣内に箒の柄や瓶などを挿入した。

また、殺害した場面や死体を弄んでいる所をビデオで撮影し、必ず「記念品」を持ち帰った。


しかも、潔癖であったヴェガは、殺害現場を徹底的に掃除して逃走するのであった。

その為、証拠を残す事がなかった。


警察は初動捜査の段階で、3件までの殺人を同一人物による連続殺人と考えていなかった為、捜査が息詰まっていた。


結局、ヴェガは1987年8月から、翌年4月の8ヶ月間で、16人の老婆 (61歳から93歳) を殺害した。

しかし、そんなヴェガにも終わりの日がやってくる。


1988年5月19日、ヴェガが室内に被害者の「記念品」を祭壇として飾っていた所を、たまたま殺害した遺族に見られたのだった。


逮捕されたヴェガにマスコミは『グラニー・キラー (老婆殺人鬼) 』と名付け、大々的に報道した。

スペインでこれほど凄惨な殺人事件が起こった事と、殺害した標的が「老婆」だった事で、事件が明るみになると、スペイン全土が震撼した。


裁判でヴェガは、16件の殺人で有罪となり、440年の刑が云い渡された。

しかし、実際は最長で20年 (2008年) で釈放される予定であった。


ヴェガは事件について全く反省していなかった為、釈放されれば再び殺人を犯すのは明白であった。


2002年10月25日、サラマンカ州トパス刑務所に収容されていたヴェガは、2人の囚人よりに刺し殺された。

享年44歳だった。



∽ 総評 ∽

老婆ばかりを狙い、16人も殺害したヴェガ。

若い女性ならまだしも、老婆を襲うのは理解できないという方もいるかもしれない。

しかし、ヴェガのように老婆ばかり標的にするシリアルキラーは、少なからず存在する。


理由はよくわからないが、ヴェガは母親を憎んでいたらしく、老婆ばかりを狙ったのは母親に対する復讐だったのかも知れない。



【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★☆☆☆
・残虐度 ★★★★★☆☆☆☆☆
・異常性 ★★★★★★☆☆☆☆
・特異性 ★★★★★☆☆☆☆☆
・殺人数 16人

《犯行期間:1987年8月~1988年4月》