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ジョゼフ・ハリス (アメリカ)
【1955~1996】



1955年、ニュージャージー州リッジウッドで生まれた。


ハリスはアフリカ系アメリカ人で、1974年から1977年まで海兵隊に所属し、その後、家電修理工見習いとして働いた。


ハリスはカンフー映画や忍者映画が好きで、いつしか

「自分が空手の達人で、しかも忍者だ」

と思い込むようになっていた。

その為、ハリスは家で空手の型を練習したり、日本刀で切る練習を欠かさなかった。


1981年、地元の郵便局で夜間勤務の事務員として9年間働いていた。

ハリスは常日頃から言動が異常として有名で、同僚の間では評判は芳しくなかった。

何かと職場で空手技を披露するので迷惑がられていたのだ。


ある時は、郵便物が詰まった袋を相手に

「アチョー!」

と叫ぶと、回し蹴りをしていたという。

ハリスの女性上司キャロル・オットは、そんなハリスを見かねて叱責するが、ハリスは

「俺をクビにしたら空手で殺す」

と脅迫する。

そんなハリスは1990年4月、郵便局をクビになる。


以来、元同僚たちは、いつハリスが仕返しに来るか恐れていた。
「あいつは歩く時限爆弾だよ。いつ爆発してもおかしくなかった」
と元同僚たちは話していた。

その後、事件を起こすまでの18ヶ月間は、爆弾や手榴弾作りの研究をしていた。


1991年10月9日深夜、ハリスは自宅アパートで2枚の遺書をしたためた。

その中でハリスはパトリック・シェリルの大量殺人を正当化していた (シェリルは1986年に同僚14人を殺害している) 。

ハリスもまたシェリルと同じ郵便局職員だったのだ。


遺書を書き終えたハリスは、黒いマスクと空手の服を着て、そして、ガスマスクと防弾チョッキを身につけた。

背中には日本刀を背負い、銃やナイフ、自家製手榴弾や鉄パイプ爆弾で武装した。


ハリスが向かったのは、自分をクビにした元上司キャロル・オットの家だった。

キャロルの家の居間では、キャロルの恋人コーネリアス・カステンがテレビを観ていた。

ハリスは室内に侵入すると、カステンの頭を撃ち射殺。

そして、寝室で眠るキャロルに日本刀で斬りつけ殺害する。


念願の復讐を果たしたハリスは、満足することなく、元勤務していたリッジウッド郵便局へと向かった。

そこで、夜間勤務のドナルド・マクノートとジョセフ・ポーウを射殺し、日本刀を振り回して局内を破壊して回った。


午前2時、トラック運転手が郵便局に来たことで、警察に通報する。

警官隊が出動すると、ハリスは女子トイレに逃げ込み籠城する。


しかし、朝7時頃、力尽きて降伏する。

前述した犯行前にしたためた遺書には

「事件後に自殺する」

と書いていたのだが、死にきれず自ら捕まったのだ。


かくして第一級殺人で有罪となり、死刑を云い渡されたハリスは、1996年に獄中で死亡した。

享年40歳。



∽ 総評 ∽

空手やカンフーなどに憧れる西洋人はもちろん沢山いるが、それを殺人に実行するのは珍しい。

ハリスは日頃の言動が異常で、危険人物であったが、なぜハリスがそうなったのかはよくわからない。


ただ、空手やカンフーなどは、身体を鍛えるのはもちろん、精神も鍛えて初めて一人前なのである。

表面上は空手や忍者に憧れ、自身はその生まれ変わりだと言っていた割に、ハリスには中身が全く伴っていなかったのである。


【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★☆☆☆☆☆
・残虐度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
・異常性 ★★★★★★☆☆☆☆
・特異性 ★★★★★★★★☆☆
・殺人数 4人

《犯行期間:1991年10月9日》