ロバート・ハンセン (アメリカ)
【1939~2014】
1939年2月15日、アイオワ州エスターヴィルに生まれた。
ハンセンは幼少の頃から内向的な性格で、ニキビと吃音の為、学校ではイジメられていた。
高校を卒業後は、陸軍に入隊し、結婚もする。
しかし、2年後には放火の容疑で逮捕され、3年の懲役を言い渡される。
この事で妻から離婚を求められ、ハンセンは離婚している。
出所後もハンセンは窃盗を繰り返し、何度も投獄されている。
ハンセンは、精神科に通い「躁鬱病」と診断をされた。
1967年に2度目の結婚をし、その妻と共にアラスカ州に移住する。
しかし、ここでも日常的な窃盗犯として警察に知られる存在となる。
また、他にも強姦や誘拐、拉致監禁に銃器不法所持などで逮捕されたこともあった。
そして、ハンセンはこの地で狩猟にのめり込んで行く。
その後、アンカレッジに移住したハンセンは、娘をもうけ、前歴を隠してパン屋 (父親の職業がパン屋だった) を経営した。
このパン屋が繁盛し、ハンセンは地元コミュニティに献身的な貢献をすることで「信頼のおける好人物」との評判を得た。
しかし、1972年に人妻を誘拐して、強姦しようとした事と、売春婦の強姦未遂で2度目の逮捕となる。
減刑されて6ヶ月間刑務所に入った。
また、1976年にはチェーンソーを盗み、懲役5年の刑となったが、控訴審で「重過ぎる」と判断され、減刑された。
40歳代に入った時、ハンセンはパイロットのライセンスを取得し、自家用飛行機を購入する。
大物撃ちのハンターとして知られ、自家用飛行機を飛ばしていた。
そして、ハンセンは毎年夏になると、アンカレッジの夜の街に出没した。
そして、売春婦やストリッパーなどを買い、自家用機に乗せてアラスカの荒野にある別荘に連れて行った。
女性たちは飛行機に乗せてもらえ、しかも大自然の豊かなアラスカに行けるということで、喜んでハンセンについて行った。
そんな女性たちをアラスカの別荘にハンセンは連れ込むと、女性を全裸にして強姦する。
その後、夏でも寒いアラスカの荒野に、全裸にした女性をわざと放置し、放した。
女性はハンセンから逃げようと必死に逃げた。
しかし、狩猟用ライフルを装備したハンセンが後から女性を追跡し、逃げ惑う女性を狙い撃ちした。
ハンセンはわざと腕や脚を撃ち、動きが鈍くなった女性をじわじわと追い詰め、ゆっくりとトドメを刺した。
死体は飛行機で運び、荒野のいたるところに埋めた。
ハンセンはこの行為を『サマータイム・プロジェクト』と名付け、1973年から1983年の10年間も続けられた。
1983年、妻と子供をヨーロッパへ夏休みに行かせ、その間、新聞広告に
『次ぎの川の角を曲がったら、次ぎの丘を越えたら何があるか、私と一緒に見つけに行きませんか?』
と掲載する。
そして、広告に集まった女性をさらってはアラスカの別荘に連れて行き、『サマータイム・プロジェクト』の餌食にした。
同年、ジョアンナ・メッシーナ (♀) の遺体が発見され、警察は特別機動捜査隊を組織した。
更にトップレス・ダンサーのシェリー・モロウ (♀) の遺体が見つかったが、容疑者は浮かばなかった。
ハンセンの犠牲者が逃げ出し、1983年7月13日、17歳の女の子が片手に手錠をぶら下げたままハンセンの格納庫へ連れて行かれる途中で、警察に駆け込む。
ハンセンはすぐに事情を聞かれ、友人たちにアリバイ偽装工作を頼むが、友人たちが応じなかった為、ハンセンは逮捕された。
自白によると、ハンセンは30人以上の女性を誘拐し、少なくとも17人の殺害を認めた。
ハンセンは死体の隠し場所に地図で印を付けており、それは全部で20ヶ所に及んだ。
そこにはすでに発見されていた死体のあった現場も含まれていた。
ハンセンは司法取引を申し出、もし、家族が裁判の苦痛を免れることができるのなら、実際に発見された死体の数の4件の殺人 (エクルトゥナ・アニー、ジョアンナ・メッシーナ、シェリー・モロウと1983年の9月にハンターが発見したポーラ・ゴールディング) の告発について有罪を認めるというものだった。
1984年2月18日、ハンセンは4件の殺人と、逃亡した女性の誘拐について有罪となり、保釈の可能性無しの461年の禁固刑を宣告された。
2014年8月21日に刑務所内で死去。
享年75歳。
∽ 総評 ∽
裁判で検事が、
「人間の道を極度に踏み外した変質者」
と言い捨てるまでもなく、その鬼畜っぷりを遺憾なく発揮したハンセン。
「人間狩り」という映画に出てきそうな常軌を逸した行いをハンセンは平然とやってのけた。
確かにこのハンセンの行為を「究極の狩り」として憧れる人はいるかもしれない。
人間というのは欲深い生き物。
始めは鳥や鹿などの動物を狙っているうちに、その欲求は過激になり、最終的に「人間を狩ってみたい」となるのは、それほど不思議な思考ではないかもしれない。
ハンセンがこれほどの凶行に出た理由はよくわからないが、幼少時は極めて内向的な性格であった。
これは多くのシリアルキラーの幼少時に見られるパターンではある。
ただ、多くのシリアルキラーがいる中で、このハンセンの凶行はかなり特殊な部類に入るだろう。
【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★★★☆
・残虐度 ★★★★★★☆☆☆☆
・異常性 ★★★★★★★★★☆
・特異性 ★★★★★★★★★★
・殺人数 17人以上
《犯行期間:1973年~1983年》
コメント
コメント一覧 (7)
ネトウヨは異常者のキチガイだな
この世から絶滅してほしい
本当ですね。
そう願いたいものです。
なんか狩りの最終着陸地点が人間らしいですね。プレデターズでも武装した人間を狩る楽しみはスゴイよ的な事言ってました。
ヘミングウェイが言ってたとかだったかな?
ただこの犯人は弱らせた相手をジワジワ痛ぶって狙撃してるので狩りというにはどうか。ですよね。動きが素早い奴倒したら「おー!!」って気分になりそうですが、フラフラして瀕死の人間を撃つとか。狩人の風上にも置けないクソ野郎ですね。その点プレデターは強い奴を狩ると決めてる漢ですから。プレデターかっこいいです、憧れます。なんというか、犯罪者のストレス発散ってネチネチしてて残虐でゴミみたいなその精神が遺憾なく発露されててホントに。
最悪ですよね。
魂からして悪魔も遠慮したい臭さと汚さだと思います。まぁ魂なんてあるのか知りませんし見た事もありませんが…。
理性的な管理人さんへの質問としてはどうかと思いますが、管理人さんは魂って人間にあるかも。派ですか?なくてもどうでもいいわ派ですか?
魂の重さを測った方もおりましたね。あれは蒸発した水分
そもそも目に見えないものの重さを測ることが無理があるような気がするのですが…。
そうなるでしょうね。
異常者にとって人間を狩るのが夢でしょう。
おそらく周りに何もない絶望な所を瀕死の状態で必死に逃げらせる事が彼にとって最も興奮するのでしょう。
人間は死んだ後に少し軽くなるからそれが魂だなんて言われてますね。
あってもなくてもどちらでもいいですね。
あったからって特に良い事もないですし。
あってもなくても変わらないですね。
人間死んだら何も無い訳ですから。