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クリストファー・ワイルダー (アメリカ)
【1945~1984】



クリストファー・バーナード・ワイルダーは、1945年3月13日、オーストラリアのシドニーで生まれた。


ワイルダーは2歳の時にプールで溺れて死にかけている。


その1年後、ワイルダーは痙攣の発作で卒倒しているが、それ以降の幼年期はほとんど安定していた。

その痙攣がプールで溺れたからかどうかはわからない。


17歳の頃、覗きで捕まったが、その後、シドニーのビーチで仲間たちと女の子をレイプして逮捕され、執行猶予1年とカウンセリングと電気ショック療法の宣告を受けた。

この時、すでにワイルダーは性的欲求が危険な状態に陥っていた。


ただし、このカウンセリングと電気ショック療法は失敗しただけでなく、更に悪化し、

「性行為中に相手の女の子に衝撃を与えたい」

と考えるようになる。


カウンセリングのセラピストの書き残した記録によれば、ワイルダーの願望の中には、女性を奴隷のように支配したいというのが強かった。


1968年、ワイルダーは23歳で結婚したが、相手の女性はすぐにワイルダーの性的異常性に気付き、わずか8日でワイルダーのもとを去って行った。


この時期、ワイルダーはアメリカに移住している。


実は子供の頃に、一時期アメリカで暮らしていたことがあり、その為、ワイルダーはアメリカに移住しようと考えたのだろう。


そして、1969年、以前住んでいたフロリダに移住する。


当時、アメリカは建築ブームで、建設業・電気設備業に従事していたワイルダーは、金銭的に大変裕福となった。


20代という若さでポルシェを乗り回し、写真を趣味で撮り始めた。


ワイルダーの家は廃材から作られたものだったが、一般には大好評だった。


その後、ワイルダーは不動産業に入り、そして、それがワイルダーをさらに裕福にした。

ワイルダーは屋内屋外にプール増設し、ボートも購入した。

ワイルダーが自宅で催すパーティは「ワイルド・パーティ」と呼ばれ、近隣には知られた存在となった。


しかし、性的犯罪を1971年から起こし始め、写真のモデルに誘った女性を車上でレイプした疑いや、女子高生に口淫させた嫌疑もかけられた。


1975年までの間、いくつかの嫌疑をかけられ、実際裁判にも臨んでいるが、ワイルダーは起訴されても投獄されなかった。

この段階で適切な処置をしていれば、後の被害は防げたかもしれない。


1982年、オーストラリアの両親を訪ねていたワイルダーは、15歳の少女2人にヌード・モデルを強要し、逮捕されるも、ワイルダーの両親が保釈金を支払い釈放される。

この時、ワイルダーは2人に卑猥なポーズをとらせ、写真を撮影しながら自慰行為をし、少女に精子をかけた。


ワイルダーは裁判を待つ間の4ヶ月、フロリダに帰る許可を得てフロリダに帰るのだが、この裁判遅れにより、結局、ワイルダーの事件を審理することができくなってしまう。


1984年2月26日、マイアミ・グランプリのモデルのロサリオ・ゴンザレス (20歳) が、正午すぎに年上の男性と一緒にいたとの目撃情報を最後に姿を消した。


黒く大きな瞳に茶色い髪のロサリオはかなり美人だったが、ミス・フロリダ・コンテストに出場したモデル志望の娘だった。

マイアミ・グランプリでスポーツカーを乗り回すワイルダーの姿はよく見かけられていたが、目撃証言者はワイルダーの顔を知らなかったので、当時、ロサリオとワイルダーの接点はなかった。


マイアミ・グランプリ発行の雑誌の表紙に、ワイルダーの撮影したゴンザレスの写真が使用されたこともあった。

ロサリオはもちろんワイルダーにより誘拐され、監禁。

散々レイプした挙げ句、殺害したのだった。


同年3月5日、ワイルダーの元ガールフレンドでミス・フロリダ・コンテスト決勝進出者エリザベス・ケニヨン (23歳) が勤務先のコーラル・ゲーブル高校から車で帰るところを目撃されたのを最後に行方不明となった。


エリザベスは毎週末を両親と過ごしていたのだが、行方不明となった前日の3月4日も実家に滞在していた。


エリザベスの父親は探偵に依頼する。

すると、探偵はワイルダーに辿り着き、父親は警察に通報する。

警察はワイルダーがオーストラリアでの前科を突き止め、緊急手配するが、ワイルダーはすでに逃亡したあとだった。


その後、ワイルダーはテキサス、ネヴァタ、カリフォルニア、ニューヨークと全米を股にかけ逃げ回るのだが、ただ逃げるだけではなかった。


同年3月18日、テリー・ファーガソン (21歳) が地元のサテライト・ビーチのショッピングセンターで、複数の目撃証言を最後に姿を消した。

実は、テリーの姿が最後に見られた1時間後、ワイルダーの車が砂地に埋まり、レッカー車を呼んでいるのだが、この時はワイルダーは1人だった。

この時、すでにテリーを殺して遺棄した後だった。


5日後の3月23日、カナヴェラル・グローヴスにテリーの遺体が発見される。

テリーが背の高い年上の男性と話をしているのを見たと言う目撃者は現れ、それがワイルダーと特定された。


同年3月20日、タラハシーのショッピングセンターで、フロリダ州立大学の女子大生が誘拐される。

写真のモデルを断ると、ワイルダーはいきなり毛布を被せて襲ってきた。

その夜、モーテルの部屋で彼女はレイプされ、目が開かないように瞼を接着剤で固定し、足に銅の針金を巻かれて電流を流され、拷問の合間にまたレイプされた。

彼女が逃げる気配を察するとワイルダーは

「逃げると殺す」

と言ったが、彼女の悲鳴が他の部屋に響くほどだったので、ワイルダーは逃げた。

ワイルダーは逃げる前に彼女の片目を抉り取っているが、もう片方の目は余裕がなくて抉れなかった。

モーテル内部に残されたDNAと指紋により、ワイルダーが犯人として特定された。


同年3月23日、テキサスのボーモントからテリー・ウォールデン (24歳) が姿を消した。

これに先立つ21日、地元の大学で、ワイルダーが彼女にモデルにならないかと声をかけており、彼女は丁寧に断ったが、彼女はその事を夫に話していた。


テリーの死体は失踪から3日後の3月26日、にダム付近の運河に浮かんでいるところを発見された。

テープで口を塞がれたテリーの死体は、拷問と刺し傷により裂けており、手足は複数のロープで縛られていた。

ただし、テリーはレイプされていなかった。


同年3月25日、スーザン・ローガン (21歳) がオクラホマシティのショッピングセンターから姿を消し、約束の時刻に夫を迎えに来なかったことから行方不明届けが出された。


翌日、スーザンの遺体が発見されるが、スーザンは刺し殺される前にレイプされ拷問されいた。


同年3月29日、コロラドのシェリル・ボナベンチュラ (18歳) が姿を消す。

同日、シェリルがワイルダーと昼食を摂っている姿が、ウェイトレスの証言で判っており、シェリルの死体は5月5日に発見される。

銃で撃たれナイフで刺されていたが、どちらが致命傷かは判らなかった。

死亡推定時刻は、3月31日前後1日の間と考えられている。


同年4月1日、ネヴァダ・ラスベガスで開かれていたファッション・ショーからモデル志望のミシェル・コルフマン (17歳) が姿を消す。

その時、ミシェルを捉えた写真が残っているが
ミニスカートを履いたミシェルが、ワイルダーに微笑んでいた。


数々の目撃者がミシェルとワイルダーが同行していることを目撃しているが、他の目撃情報もあり、その日、ワイルダーは何人かの女性にモデルの話を持ちかけナンパしていた。

8人は拒絶したが、他何人かはワイルダーと待ち合わせの約束をしている。


ミシェルの遺体は5月11日、アンヘレス・ナショナル・フォレストで発見されたが、ミシェルの身元が特定されるには、更に1ヶ月を要した。


同年4月4日、カリフォルニアのョッピングセンターで買い物していたティナ・マリー・リシコ (16歳) が姿を消す。

ワイルダーはティナをモデルに誘い、ティナも応じてワイルダーの前でポーズをとるが、すぐに
「家に帰る」
と言った。

ワイルダーは怒ってリボルバーをティナに突き付け、

「モデルの日は終わりだ」

と言い、モーテルにティナを連れ込みレイプした。

だが、何回も犯しはしたが殺さなかった。

ワイルダーはティナに他の犠牲者を誘い出す協力をさせようと考えた。

ワイルダーはティナを脅し、2人は東に向う。


同年4月10日、インディアナの店で買い物していたデュネッティ・ウィルト (16歳) をモデル事務所のマネージャーと称したティナが店外に誘い出し、ワイルダーと共にデュネッティを誘拐した。

ティナがドライバーを受け持ったので、ワイルダーはまず車の中でデュネッティの目と口をテープで塞いだ。


そして、オハイオのモーテルに到着すると、ワイルダーは拷問器具で時間をかけてデュネッティをいたぶり、ペンシルバニア、ニューヨーク、モーテルを移るごとにデュネッティとティナを並べて犯し、それからデュネッティをいたぶるという行為を繰り返した。


ただ、ニューヨークのロチェスターまで行くと、ワイルダーはすでにデュネッティに飽き、デュネッティを木に結びつけて2度刺した。

デュネッティが死んだふりをしたので、ワイルダーはデュネッティが死んだと思い、その場を去った。


その後、デュネッティは病院で警察の質問を受けることになる。

デュネッティはワイルダーがカナダに向ったと警察に話した。


同年4月12日、ニューヨークのヴィクターのイーストヴューモールで買い物をしていたベス・ドッジ (33歳) モデル事務所のマネージャーと称したティナが店外に誘い出し、ワイルダーと共にベスを誘拐した。

その時、ワイルダーはベスを自分の車に乗せ、ティナにベスの車を運転させ、ワイルダーと並走して走らせた。


それから人気のない採石場まで来ると、ベスを車から引きずり出し、何もしないまま射殺する。

そして、ティナに運転させたベスの車で立ち去った。


その後、ボストンのローガン空港まで行き、ロサンゼルスまでの飛行機の片道チケットを買った。

そして、自宅に帰れるだけのタクシー代に十分な金と共にティナにに渡し、ゲートでティナを見送った。


その後、ティナは友人と共に警察に出頭する。


同年4月13日、ワイルダーはマサチューセッツのベヴァリー付近で、ガソリンスタンドへの道を聞いた女性を誘拐しようとする。

しかし、彼女は走って逃げた為無事だった。


同日午後、ガソリンを補給していたワイルダーは州警察の警官に発見され、取っ組み合いの結果、双方の銃が暴発。

ワイルダーの弾は警官の腹部に命中し、警官の弾はワイルダーの心臓に命中した。


後日、ワイルダーは自殺と発表された。



∽ 総評 ∽

ワイルダーはモデル級の美女ばかりを襲い強姦し殺害した。

どうせ犯すなら綺麗な女性の方がいいだろう。

その気持ちはわからないではない。


ただ、ワイルダーがここまでの異常性になった理由はいまいち釈然としない。

幼少時に1度、痙攣を起こしているが、その後は安定しているので、それが原因ではないと思われる。

しかも、ワイルダーはカニバリズム (食人) やネクロフィリア (屍姦) といった異常行為は一切やらず、純粋な強姦殺人にこだわった。

ワイルダーはシリアルキラーとしては、あまり特徴のない単純な部類に入ると言える。



【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★☆☆☆☆☆
・残虐度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
・異常性 ★★★★★★☆☆☆☆
・特異性 ★★★★★☆☆☆☆☆
・殺人数 9人

《犯行期間:1984年2月26日~同年4月13日》